2021年11月5日金曜日

「正論は人を傷つけることがある」

私の楽しみの一つに、連ドラをみることがあります。

毎週録画を設定しておき週末にまとめてみます。


そんな中、先日みたドラマで、俳優の古田新太さんの台詞が心にとまりました。


「正論は人を傷つけることがある」


お説教をしたくなるとき、真剣に伝えようと力が入ります。ただ、それを聞く人にとっては、正しいことを言われているので反論できない、だからこそ「・・・っう」っとなってしまい、苦しい思いをします。


遺産分割調停の場でこんなやりとりがあったら・・・

長男が親のお金を使い込んでいることが判明した。

長女は長男に「なんてばかなことをしたの」と怒りまくる。

長男は黙ったまま長女を睨みつける。


みなさんなら、なんと声をかけますか。


佐藤 麻妃

2021年10月5日火曜日

読んだ本の紹介

 「最近読んだ本について紹介せよ。」というテーマを与えられたので、恥ずかしながら、それに従い、私が読んだ本(最近読み返したものを含む。)を思いつくまま紹介しようと思う。

 が、本題の前に、最近の会務の一部と併せて裁判外紛争解決手続について触れることにする。


1 決済手段としての暗号資産に魅力を感じて

 筆者は、最近10年間ほど、縁あって資金決済に関する法律、その中でも特に前払式支払手段と暗号資産(昨年までは仮想通貨と呼称されていた。)について、主に消費者の契約トラブルという観点から講義をしている。決済手段、特に現金決済や銀行振込以外の決済手段が多様化している一方で、暗号資産については、その本来の存在理由のとおりの利活用が今一つ進んでいないように感じられる。暗号資産には、法定通貨にない決済手段としての合理性があるのだが、今はまだ投機の「原資産」という印象が強いのではなかろうか。


2 民事訴訟法改正の議論にみえるイノベーションの萌芽

 筆者は、民事訴訟法改正のパブリックコメントに対し、専門家の直感などに依拠して意見を述べている。さて、その民事訴訟法改正の議論あるいは関連する検討の中で、筆者は次の2つの論点について、今はまだ感覚的なものに過ぎず、何ら具体的な形を創造するに至っていないが、社会的なイノベーションの萌芽を感じている。

 その一つは、法制審議会の民事訴訟法(IT化関係)部会(※1)において議論されている民事訴訟法改正の中の、訴訟資料、すなわち訴状や答弁書、準備書面、書証等の不特定多数の者に対するインターネット公開の議論である。現在の議論の趨勢では、今回の改正によってそこまで行きつくのは困難のようだが、これが実現されれば、単に司法の分野に止まらず、社会全体にイノベーションが起きるように感じられてならない(※2)。

 もう一つは、法務省に設置されている「IT化に伴う国際送達及び国際証拠調べ検討会」における議論である。その検討会における議論と上述の法制審議会における議論、特にウェブ会議による法廷や人証の証拠調べの議論とを併せて考察すると、ボーダレスの経済活動に対応するような形で民事紛争(※3)解決のあり方が大きく変わる、そういった萌芽を感じることができる。


3 ADRの変化

 ※2で触れたODR推進検討会や法制審議会の仲裁法制部会において、ADRによる和解合意に執行力を付与する議論がなされている。議論の行方については引き続き注視していく必要があるが、これが実現し、かつ、社会に浸透していけば、やはり司法の分野に止まらないイノベーションが起こる余地が充分にある。


 このほか、消費者契約法改正においては、遅ればせながら人が限定合理的(※4)であることを踏まえた議論がなされている。これらの法改正の議論を踏まえても、当会の調停センターにおいて、マーケティングを行ったり、建設的な外部の意見を柔軟に取り入れたりしつつ、場合によってはそれまで当たり前としていたことを検討し直すなど、変えるべきは変えていかなければならないと考えている。

 以上、前置きが長くなった。ここからは、本題に戻り、筆者が最近読んだ本をいくつかご紹介したい。


1 山際淳司「たった一人のオリンピック」角川文庫

 彼がNHKのサンデースポーツのキャスターを務め、Asahiスーパードライのコマーシャルに出演していたころから、彼の著書を読むことがあった。彼の著書の中で驚かされたものの一つが、このシングルスカルの選手を採り上げたものである。その当時、スポーツを採り上げたノンフィクション類似の著書といえば、当事者自身によるものか、メジャースポーツのスター選手に焦点を当てたものしかなかった。その環境の中、彼は、およそメジャースポーツといえない、しかもオリンピックにも出ていない選手について、過度なまでに詳細に採り上げたのである。この著書の中で私が最も気に入っている一説を紹介する。

「キッチンには“赤まむし”ドリンクが三ダース積まれている。近くのスーパーで1本三〇円のセールをやっていたときに買いだめしたものだ。」


2 消費者庁「特定商取引に関する法律の解説(逐条解説)」ウエブサイト特定商取引法ガイド

 同法を所管する消費者庁の解釈を紹介する本である。この本を読むと、時折フレッシュな発見に遭遇し、複雑な心境に至る。さて、この本を紐解くと、いつも次の2か所でひっかかる。すなわち、同法37条1項の「連鎖販売契約」の定義と、同法51条1項の「業務提供利益」のそれについて言及している箇所である。おそらく執筆者がそれらの本質を理解していないため、適用範囲の外縁を詳述できないのであろう。


3 中島岳志「100分de名著 大衆の反逆」NHK出版

 ミーハーなきっかけで、スペイン人のオルテガの著書「大衆の反逆」(中央公論新社の版)を購入した。読み始めては、どうにもページが進まず、そのうち読むのをやめてしまう、そんなことを数回繰り返した。そんなとき、NHKの「100分de名著」という番組でその著書が採り上げられたことを知った。

「先生に付いていけば最後まで読めるかも。」

 そう思い、放送は終わっていたので、番組で使用していたテキストを購入した。

 中島岳志は、そのテキストの中で、さまざまな示唆をしている。それらの中で、オルテガがいおうとした主題に、小指の爪がかすることができように感じた一説があった。

「思想とは、真理に対する王手である。」


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※1 当会の小澤吉徳会員が委員として参加している。

※2 このほか、法務省に設置されているODR(オンラインでの紛争解決手続)推進検討会における議論も同様の萌芽を感じられる。なお、この検討会にも、当会の小澤吉徳会員が構成員として参加している。

※3 ここで筆者が想定しているのは、企業間取引というより、越境型の消費者トラブルである。例えば、日本国内の消費者がインターネットを介してベトナムの会社から情報商材を購入したり、シンガポールの会社との間で業務提供誘引販売取引に該当するサイト制作契約を締結したりしたケースのようなものである。

※4 人の限定合理性は、「情報の質及び量並びに交渉力の格差」とは本来別次元のテーマであろう。

以上

センター長 小楠展央

2020年9月13日日曜日

音とコミュニケーション

 今朝はわりと早起きでした。ゆうべ窓を開けたままだったからでしょう。

 テレビをつけ、ゴロゴロしていました。そうすると、いつの頃からかピアノの音が聞こえてきました。とても悲しい調べでした。

それはベートーベンのピアノソナタ「月光」という曲でした。「ソナタ?」に引っかかりながらも、いつの間にかその悲しい調べに聴き入っていました。

「今の作曲家も著作権を放棄すれば、もっとみんなに聴いてもらえるのに。」

 ふとそんなことを思い浮かべました。そうこうしているうちに曲は第3楽章。もともと私は曲の印象より技巧に感銘を覚えるたちで、技巧的に難しそうな調べに再び聴き入りつつも、威勢のよさや晴れやかさではなく、何か悲劇のクライマックスのような印象を持ち始めていました。

「ジョボジョボジョボ…。」

曲が最高潮に達しようかというその時、背後から老母のお茶を注ぐ音が聞こえてきました。ハッと我に返り、むっくり起き上がり、おはようも言わずにズルズルとお茶をすすりました。

同じ空気の振動だけど、曲の調べ、お茶を注ぐ音には、言葉を超えた何かがあるのかなあ・・・。

そんな何でもない日曜の朝でした。


2020年8月24日月曜日

大阪弁

 先日、大阪弁で話す人とご一緒した。言葉そのものはお笑いの人と同じなんだけど、敵対気味の関係だったので、聞いていて怖かった。言葉は同じなんだけどねぇ。そういえば、ものすごく丁寧に穏やかに話してくれているのに、なんか腹が立つ、そんなこともある。そんなとき、言葉遣いや話し方はあんまり関係ないのかなぁ・・・?


2020年6月4日木曜日

ふしぎ発見

先日ブログに書いた通り、家庭菜園を始めました。
今日一番の発見は、トマトの苗から既にトマトの匂いがすることです。

そして現在、栽培に一番苦戦しているのはトマトではなく、一番栽培が簡単だと思われた大葉です。
大葉は乾燥が苦手ということで、たくさんお水をあげすぎたためか、プランターの水はけが悪かったためか、はたまた肥料やけを起こしたのか、生えたての本葉が次々と黒くなって枯れてしまいます。

(水をあげすぎたと言ってもそこまで頻繁にあげているわけではないのに不思議だな~と思っていたのですが、最近その理由が判明しました。何と庭が地続きになっているお隣さんが、親切にも、私の庭の植物に毎朝お水をあげてくれていたのでした。親切心でやってくださっているし、私も家を空けている間はありがたいので、やめて欲しいと伝えることも出来ず、しばらくは私が水やりを控えています。)

どうしたもんかと思いつつ、枯れてしまった大葉の苗の残骸の匂いを嗅いてみたら既にシソの匂いがすることに感動した私は、その後、何となく間引くこともしないで苗を放置することにしました。
するとなんと、本葉が枯れたはずのところから新しい本葉が2枚ずつ生えて来るではありませんか。左右で本葉が2枚枯れてしまったところには、合計で4枚の本葉が出てきていることになります。

すごい生命力です。どういう遺伝子なんでしょうか。なんという名前の現象なのでしょうか。不思議がいっぱいです。
とにかく、今度生えてきた葉っぱは枯れないように対策を考えねば。

2020年5月27日水曜日

有機りんりん

こんにちは。
近頃めっきり暖かいといという言葉を使わない季節になりました。
暑いです。すっかり夏という感じです。

さて、この前ブログにも書いた通り、春ごろから家庭菜園を始めたのですが、ゴールデンウイークに初めて収穫を終え、次なる野菜の栽培を始めようと、先日ホームセンターに行ってきました。

一番の目当てはトマトの苗だったのですが、コロナ特需のためか、時期に少し遅れためか、スイカとメロン以外の苗はほとんど売り切れ。
仕方なく、帰りに別の用事で立ち寄った百円ショップで見つけた、2個で100円のトマトとエンドウと大葉のタネを購入して帰りました。
種蒔の時期としてはシーズンぎりぎりでしたし、価格が廉価だったこともあり、あまり期待せずに「1つか2つ芽が出れば万々歳」という心持ちで種を蒔きましたが、結果、ポットに植えた全ての種から発芽しました。
発芽率100%とは、百均侮れません。

種から芽が出るまでの1週間、発芽するか心配でインターネットで色々調べて野菜について色々なことを知りました。


  • 大葉は光が当たらないと発芽できない好光性であること、逆にトマトの種は光が当たっているとうまく発芽しない嫌光性なので種に土を少し集めにかけてあげた方が良いこと、エンドウはそのどちらでもないこと。
  • トマトやエンドウは水をあげすぎるとつるボケしてうまく実がつかないけれど、大葉は乾燥が苦手なので水を切らさないようにしなければいけないこと。
  • エンドウやトマトは連作障害に気を付けなければいけないこと。
  • 大葉は虫がつきやすいが、生命力は強く、一度植えると来年以降も勝手に生えてくる系の植物なので、環境によってはプランター等で分けて栽培した方が良いこと。
  • 肥料の成分にも、窒素は葉、リン酸は実、カリウムは根の発育をそれぞれ助ける役割があり、野菜の種類によって肥料を使い分ける必要があること。
  • 酸性の土では野菜はよく育たない上、野菜の種類によって好まれるpH値が違うこと。


これまで考えもしなかったことばかりです。
きっとこれらは先人の知恵や、研究者たちが日々研究を積み重ねてきた結果そこにある知識なのでしょうが、私が大学で民法を学んでいたころ、きっと農学部の学生はこういったことを講義で学んでいたのだろうと思うとなんだか感慨深く感じます。

夏の暑さが私の野菜たちを美味しく育ててくれますように。

2020年5月14日木曜日

眉毛とエコノミー

最近、眉毛を生やし始めました。
あまり眉毛のことと普段意識されていない方は、眉毛など生やさなくてもそもそも生えているではないかというかもしれません。
しかし、小学生の頃に眉毛が濃いことを指摘されて以降、それをずっと気にして、眉毛が太くならないように、抜いたり剃ったり切ったりしながら、私は元の形とはかけ離れた眉毛のかたちを長年維持してきました。
しかしここ数年の太眉ブーム。
長年抜いても沿っても薄くならない私の眉毛の根毛のしぶとさに屈し、いよいよ手入れが面倒になってきたこともあり、しばらく眉毛を抜いたり剃ったり切ったりせず放置してみることにしました。
最初の一、二週間は、それはそれは不格好なゲジマユでしたが、今ではだいぶ形も眉毛らしくなってきました。
かなり長い間眉毛ではなかった部分が、自身が眉毛であったことを忘れることなく眉毛の形を覚えていることに遺伝子の神秘を感じます。
どこで聞いたかは定かではありませんが、眉毛の太さの流行は時の景気に左右されるそうです。
確かに、バブル期はめちゃめちゃの太眉ブームでしたし、思えば、私が小学生だった頃はバブル期から一転、バブル崩壊後の不景気が嘆かれる時代で、細眉が一世を風靡していました。ここ数年、太眉がブームだったことは、新卒の就職難の時代から、売り手市場の時代へと変わっていたこととも一致します。
現在大変な状況にある多くの若者や、企業や事業者のためにも、そして何より私の眉毛のためにも、ずっと太眉ブームが続きますように。
た。