2009年10月8日木曜日

一歩踏み出す

こんにちは、運営委員の登山です。

今回は、私がまだ、司法書士の受験予備校に通っていた頃、駅前で英会話教室のチラシ配りのアルバイトをしていたときのことを書かせていただこうと思います。
チラシ配りと聞いて、「あ~、あの迷惑なあれね?」と思われる方、ごめんなさい。
配り手が配っているものは単なる宣伝のチラシですから、迷惑に思われる気持ちはよく分かります。
そんなチラシ配りを、私はほぼ毎朝、予備校に行く前に2時間程度やっていました。

私がチラシ配りをする時に心がけたのは、「もらってくれなくて当然、もらってくれたら感謝」と思って配ることと、恥を捨てて兎に角元気に声をかけること、の2点でした。
同じ時間帯に同じ場所で配っていたので、通勤や通学のため電車を利用する方々とお互い顔見知りになるのですが、これらの方々の対応は様々です。
笑顔を返してくれて、なおかつ、いつもチラシをもらってくれる方。「ごめんね~」と言いながら通り過ぎて行く方。無言でいつもチラシをもらってくれる方。無関心で通り過ぎて行く方。わざわざ大回りして避けて行く方。「I can speak English.」と言って通り過ぎて行く方。挨拶してくれる方。チラシに何か(ポケットティッシュなど)付いているともらってくれる方。すぐに仲良くなる方、時間がかかって仲良くなる方。いつも同じ反応をしてくれる方。毎回違った反応をしてくれる方。
本当に、十人十色でした。
私は、駅前で、お互い名前も知らない者同士なのに、コミュニケーションが成立しているということに対して、日常にはない楽しさを感じました。また、このときの経験が元で、現在、何の苦もなく人と接することができるのだと思っています。

さて、紛争の場においても、同じことが言えると思います。
親しい間柄で紛争になることもありますが、上述したような、毎日のように顔を合わせるけれど、親しい間柄ではないような相手と紛争になることも多いのではないでしょうか?

こんなとき、意を決し、相手と腹を割って話してみるのか、それとも無関心でいるのか。

正解はないと思いますが、私は、相手と腹を割って話してみる方が、得をすると感じています。
相手がどんな対応をされる方か、実際に接してみないと分かりません。また、状況によって対応も変わってくるでしょう。
ですが、何より、仮に相手がどんな対応をされる方であっても、それが自分自身にとって良い経験になるから、というのが最大の理由です。

私達、調停センターふらっとは、紛争の相手と腹を割って話してみたい、だけど、なかなかその一歩が踏み出せない、そんな方が、その一歩を踏み出すための、お手伝いをさせていただくところだと思っています。

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