2011年2月7日月曜日

感動すること

山田です。先日,アマチュアオーケストラでヴァイオリンを弾いている同業者の知人のお誘いをいただいたので,コンサートに行ってきました。場所はミューザ川崎シンフォニーホール,演奏曲目はマーラーの交響曲第3番です。クラシックをご存じの方はこれだけで,知人が所属しているアマオケがかなり本格的だとおわかりでしょう。3番はマーラーの交響曲の中でも長大な作品で100分ほどを要します。私は,昨年,同じホールで同じ曲を,世界レベルの超名門,ヤンソンス指揮ロイヤルコンセルトヘボウ管弦楽団で聴いたばかりでした。知人の所属するオケの技量が比べものにならないことはいうまでもありません(アマチュアとしては驚異的なレベルですが)。でも,非常に感動しました。この曲は静寂から歓喜のクライマックスに至る,終楽章が特に素晴らしいのですが,この楽章でオケのメンバーの深い思い入れ,曲に対する愛情が,客席にまで伝わってきました。知人は,終楽章を涙ながらに弾いていたと言っていました。言葉ではない,人間の感情が”音楽”によって,別の人間にも伝わることを改めて感じました。私たちの仕事は日ごろ,言葉や文字から感情や考えをつかみ,それを論理的に構成する作業が主だと思います。いわば左脳労働中心なのです。でも,人間は,言葉にならない感情表現もするのです。その意味においては,右脳を使う=芸術を楽しむ行為も必要なのだなと思いました。

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