2011年7月25日月曜日

観察力

こんにちは。調停人候補者の竹下です。

調停の場で必要とされる能力の一つに、「観察力」があります。
当事者の仕草や言葉の端々から当事者の心情の変化を読み取ったり、
本当のことを話しているのか否か、何か隠していることがあるのではないか、
といったことを察知できないと、調停が終わる頃になって大変な思いをすることもあります。

私は、私自身の持つ観察力というものに対してあまり自信がないのですが、
ずいぶん昔に、ある人物の観察力に感心した思い出があります。

私がサラリーマンだったある冬の日、職場近くのデパートにマフラーを買いに行ったときの出来事です。
いくつかのマフラーを物色し、販売員さんと二言三言の言葉を交わし、
レジで支払をしようと財布を出したとき、不意にこう言われたのです。
「お客さん、金融機関にお勤めではないですか?」
思わず左胸に目をやったところ、その日はスーツに社章を付けていませんでした。
「当たってました?いや、バッジを見たわけじゃないですよ(笑)。お客さんの態度とか言葉遣いから、
なんというか・・・金融機関に勤めてる方に共通する独特の丁寧さを感じたんですよね。
この辺りには金融機関の支店が多いから、そういうお客さんと接する機会が多くて、何となく分かる様になったんですよ。」

ひえー、そんなんで職業まで分かるもんなのかいな、とその時には思ったのですが、
よくよく考えてみると、何となく銀行員っぽい方だとか、どことなく信金職員チックな方というのは、
それとなく雰囲気で分かる様な気がします。
デパートでより多くの商品を売るためには、お客さんがどんな人物なのかを見極めて、
セールスのテクニックを使い分ける必要があるのでしょうね。

あの時の販売員さんのように、多くの経験を積むことで、私も観察力を向上させることはできるはず。
衣装ケースの整理をしながら、そんなことを考える今日この頃でした。

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