2019年10月3日木曜日

消費税

私の家の近所に、知っている人は知っている美味しいとんかつ屋さんがあります。
私も何度か食べに行ったことがあるのですが、店主の方はむすっとしていて、初めて入った時は怖いと感じたほどでしたが、出てきた定食のとんかつを一口かじると、本当においしくて、とても丁寧な仕事をされているのだろうなと店主の顔ととんかつを見比べたのを覚えています。
先日、そのとんかつ屋さんの前を通ると、看板のところに張り紙が張ってありました。
張り紙の内容は、
「10月からの面倒な消費税増税のため、とても悩んだけれどお店をたたむことにしました。皆さんのおかげで四十数年続けてこられました。今まで本当にありがとうございました。」
というようなものでした。
驚いて、既に閉店したお店の前で何度も張り紙を読み返していたら、どこかに出かけていたらしい店主ご夫婦が帰ってきて、不審者に間違われてはいけないと、その時は焦ってその場を離れました。
たしかに、テイクアウトやオードブルのメニューもやっているようでしたし、キャッシュレス決済などとは程遠い昔ながらの老舗という感じのお店だったので、「消費税が面倒」というのはなんとなく理解できてしまい、家までの帰り道、やるせない気持ちになりました。
時代の変化は仕方ないのかもしれませんが、もし、消費税が、今のようなかたちではなく、一律10%となっていたら、あの店主は今もお店の厨房に立っていたのだろうかと、お店の前を通るたびそんなことを考えます。
ふらっとの利用料金もそうだと思いますが、利用者にとって、金額の高い安いももちろん重要ですが、料金の分かりにくさが思いのほか高いハードルとなってしまうこともあるので、気を付けなければいけませんね。

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