2009年8月25日火曜日

よりよきコミュニケーションをとるために-フォーカシングを使って-

 運営委員の池谷です。早いもので二巡目の投稿となりました。私からは先日のADR研究会の報告をいたします。

 去る8月19日(水)の研究会では、「よりよきコミュニケーションをとるために-フォーカシングを使って-」と題し、フォーカシングについての体験学習が行われました。講師は、フォーカシングに詳しい浜松の豊島睦子さん。20数名の参加者のほとんどが初めての体験でした。
 
 フォーカシングとは、アメリカ在住の哲学者でもあり心理学者でもあるジェンドリンという人が開発した技法で、「からだの実感を通して、実感の持つメッセージを受け取っていく方法」です。からだでは感じているけれど、漠然として、まだ言葉にはしにくい、でもからだでは何か意味が有りそうな、何か分かっているような、そんな実感を聴き手(リスナー)が話し手(フォーカサー)から、丁寧な傾聴を通して受け取っていくという技法です。

 学習の中で、参加者全員が1対1となり、お互いが話し手と聴き手になってトレーニングが行われました。私の場合、聴き手になったとき、傾聴ということを意識しながら臨んだつもりでしたが、つい普段の相談員のくせが抜けず、話し手に対してあれこれと質問していたようです。講師から即座に指摘されました。
 フォーカシングでいう傾聴は、程よい距離を取りながら、話し手の言うまでゆっくりと待ち、思いを共感し、困ったこと、悩みなど聴き、話し手の判断、決断を認めるということらしいです。

 最後に、講師の豊島さんが聴き手になり、事務長の芝さんが話し手になって模範実習が行われました。豊島さんは、ゆっくりと丁寧に話し手の気持ち、からだの感じなどを聴き取り、そして共感し、話し手の思いを受け取っていました。まるで催眠術をかけているような感じでした。参加者の皆さんはどう感じたでしょうか。

 メディエーションでもコミュニケーションをとる方法としていくつかの技法がありますが、この技法、案外使えるかも知れません。機会があれば、もう少しトレーニングを積むのもいいかも知れません。

0 件のコメント:

コメントを投稿