2015年12月10日木曜日

一輪車

先日、久々に一輪車に乗る機会がありました。いや~、実に何年ぶりでしょう。いやいや、何十年ぶりでしょう。乗れるかどうか不安でしたが、昔取った杵柄というのはすごいものですね。スーッと走り出しました。


一輪車が流行ったのはおてんば娘だった小学生の頃で、当時は朝から晩までこの一輪車に乗って出かけていました。一度乗れるようになれば大したことはないのですが、乗れるようになるまでの苦労は一入で、今でも鮮明に覚えています。


壁のフェンスにしがみつきながらサドルに腰かけ、やっとの思いでペダルを一漕ぎ。するとバランスを崩して地に足がついてしまう。フェンスの三本先に手を伸ばし、勢いに乗ってそこに辿りつく。次は五本先、その次は七本先。目標のフェンスの距離を徐々に伸ばし、身体中の感覚を研ぎ澄ませバランス感覚を身につけていく。そして・・・一輪のタイヤの上に絶妙なバランスを保てるようになったとき、スーッと走り出したのです。


このバランスの掴み方と走り出しって、何かと似ていると思いませんか。私は懐かしの一輪車で風を切りながら、話し合いの場を思い描いていました。当事者の絶妙なパワーバランスと空気感、そして想いのキャッチボールへ繋がる瞬間を皆さんも味わってみませんか。


見城美妃





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