先日、子供が通う保育園の総会に出席したときのこと。
みなさんの関心事は、ズバリ、「次年度の役員選考について」。
1グループ10名ほどに分かれ、その中から次年度役員を1名決めるのですが、皆役員になることを嫌うので、場が少し険悪な雰囲気になるときがあります・・。
私のグループは、アミダくじで役員を決めることになりました。
「役員になったら、どうしよう~」 「最悪だよね~」 「私、無理~」
あちこちから、つぶやきが聞こえてきます・・・
くじ引きの結果、総会に欠席していた日系ブラジル人のお母さんが当選しました。通常ならば、欠席していた人でも例外なく役員となります。出席者のみなさんは、自分が当たらなかったことで皆一様にホッとしていましたが、一人のお母さんがポツリ。
「でも、〇〇ちゃんのお母さん、まだ日本に来たばかりだよ。」
一瞬、場が凍りつきましたが、少しの間を置いて、
「日本語、大丈夫かなあ」「役員、大変じゃない?」「まず、日本に慣れることからでしょ」「そうだよね。」「「うん、うん。」「もう一回、くじで決めようか。」「賛成~」
グループのメンバー全員が発言し、同意して、再度くじ引きをしました。
その結果、出席していたお母さんが当選しました。
他のお母さんが口々に、
「私たちも手伝うから、心配しないで」「みんなで協力して1年、やっていこうよ」
と声を掛け、選ばれたお母さんも、イヤな顔一つせず、ニッコリと役員を引き受けました。
最初のくじ引きまではギスギスした雰囲気で一杯の会場でしたが、終わってみれば、みんな穏やかに談笑しています。みんなで話し合いの末、日本の生活に不慣れであろう母さんを想い、心配する気持ちをグループ内で共有したことが、この和やかな空間を作ったんだなあと、ちょっぴり幸せな気分になりました。
増田でした。
0 件のコメント:
コメントを投稿