2016年2月23日火曜日

「聴く」ということ


少し前ですが「傾聴」のセミナーに参加してきました。傾聴? 何それ?と思う方もいらっしゃると思いますが、「傾聴」とは、カウンセリング等におけるコミュニケーションスキルの1つで、相手の話をただ「聞く」だけではなくて、注意を払って、より深く丁寧に「聴く」ことです。私はある人に誘われて傾聴の意味も分からず参加したのですが、そこでは、旅館のようにいくつかの部屋がある施設で、参加者が6人で1グループとなって、5つのグループに分かれ、各部屋に行ってセミナーを行うというものでした。

セミナーと言っても、グループリーダーはいますが、何をするわけでもなく本当に話を聴くだけ。1人ずつ、自分の今思っていること、話したいことなどを話し、他の人はそれを何も言わず聴く。時間の制限があるわけでもなく、大声で叫びたい人は叫んで良いし、泣きたければ泣くなど感情を思いっきりあらわにして話して良いというものでした。

通常ならば、1人が話をしたら、そこでグループリーダーや他の人から「それはこうした方いい」とか「この方がもっと良くなるのでは?」などアドバイスや意見が出されると思うのですが、誰も何も言わず、とにかく話を聴き、終わったら次の人が話し始める。泊まり込みで全日程が4日間あり、最初はかなり戸惑いましたが、段々と慣れて来ると「聴く」ことでその人が「なぜそう思うのか」が本当に少しですが想像出来るようになった気がしました。

傾聴には資格が必要で、ただ1回セミナーを受けただけの私は何も出来ないに等しいけれど、このセミナーで学んだことを生かして、普段の自分の業務でも、目の前の依頼者の話を本当の意味で「聴き」、気持ちに寄り添うようにしていこうと改めて思いました。
                                                      佐藤圭

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