2016年11月25日金曜日

ロールプレイ研修会


先日、私が所属する団体で2日間にわたり4つの事例の調停ロールプレイを行う、という研修会を開催しました。調停の基礎やスキルを学ぶ研修を受けたことがあっても、実践を経験できる機会はそう多くはないため、より実践に近い形で調停を経験する、ということを目的として開催したものです。
この研修会では、参加者全員が最低1回は調停人役を経験することとし、当事者役(申込人・相手方)も参加者全員で担います。参加人数に応じ複数のグループを作り、同時に同じ事例でロールプレイを行いますが、面白いのはグループごと違う結論に至ることです。長い時間、話が進展しないグループ、合意に達するグループ、解決の兆しが見えたところで時間切れとなるグループ。ただし、大切なのは結果ではなくその過程です。調停人のどのような働きかけが当事者に変化をもたらしたのか、あるいはもたらさなかったのか。ロールプレイのあと、各グループごと観察者の主導で時間をかけて振り返りを行います。調停人は当事者役がどのようなことを思っていたのかその場で聞くことができ、当事者役も、調停人の行動を自分の参考とすることができます。
ロールプレイとはいえ、役作りもしっかり行った上で調停に臨みますから、1日1つ調停をやればかなり疲労すると思いますが、それを2日間で4つもやるのですから、本当に大変です。にも拘わらず、もっとやりたい、という声があがったのには驚きました。日頃、調停の活性化を感じることはあまりありませんが、今回の研修会では地道に継続することが裾野を広げることにつながっている、という気がしました。

井口

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