2013年4月30日火曜日

肩狐狸庵ICHIの「ガリレオの功能(くのう)」



私の庵(事務所)は、静岡県東部の中核都市、

富士市の閑静な住宅街の端にある。



久しぶりに、福山雅治扮する帝都大学理工学部

物理学科准教授・湯川学(渾名:ガリレオ)が

主演するTVドラマ「ガリレオ」の

新シリーズが始まった。



「現象には必ず理由がある」とばかりに

怪事件の謎を、物理の公式に当てはめ解いていく。



となれば、裁判官や弁護士の代わりに

物理学者を法廷におけばどんな複雑怪奇な事件も

すっきりと解決できるのでは?

などと勝手に想像は膨らむばかりだ。



司法書士としての私も、時々ではあるが、

すっきりと解決することが難しい事件に

向き合わなければならないことがある。

「実に悩ましい・・・」



人間社会で生じるあらゆる出来事や事象を

全て数値化や記号化出来れば、

依頼人の話を聴くだけで、それを公式に当てはめ

たちどころに答えが出せるのに・・・

などと、とりとめもなく考えてしまう。



ところが、人の心は、数値化出来ない(と、思う)。

だからこそ、明確な解決が難しい。



仮にガリレオが人の心の数値化を成し遂げていたら、

それこそ、ガリレオの功能(くのう)言えるだろう。

※功能:仏語。良い結果をもたらす働き。



きっと私でも、バンバン事件を解決出来るに違いない。

これで、悩み事が一挙に解決だ!!



…しまった!私は文系、物理採ってないww

「さっぱり、わからない・・・」




2013年4月24日水曜日

私が考えたこと

先日、気仙沼で開催されたマラソン大会に参加して生まれてはじめて
5キロ走り、なんだか気分がすっきりした佐藤です。

さて、先月、ふらっと主催でロールプレイ研修を行いました。
同じ事例を用いて2組ロールプレイをやってもらいました。
同じ事例でも調停人が変わると当事者の反応も異なり、興味深かったです。

そして、今回の研修の目的は、ロールプレイのあと事例検討をみんなで行うことで、調停人の頭の中を再現することです。

事例は店の前にできた行列のせいで植木鉢が割られてしまったという事件です。
申立人は損害賠償を請求されているたこ焼き屋さん。
相手方は植木鉢を割られた酒屋さん。

調停人は当事者に事件の経緯を話してもらいます。
その中で調停人はまず「共通点」と「相違点」を見つけていきます。
受講生の中に、相違点はすぐにわかるけど共通点は分かりにくい、という感想がありました。「共通点」で一番わかりやすいのは双方否定していないこと、つまり「事実」です。
今回のケースでは、「植木鉢が割れた」という事実です。

そして、当事者にとってみれば、事件のいきさつはさんざん話してるし分かりきったことだからなんでまた話すの?と思うかもしれません。
しかし、このセッションをないがしろにしてはいけません。

理由は2つ。
まず、調停人にとっては初めて聞くことなので調停人自身が事件を理解しなければいけないから。
次に、頭に血が上った当事者にとってもう1回自分の口で話させることでクールダウンができるから。必然的に第三者にわかってもらえるような言い回しになります。

共通点と相違点が見えたところで、次に調停人は、相違点を見ていきます。
今回のケースでキーポイントは、植木鉢が大切なものである、ということです。
酒屋さんにとってその植木鉢は思い出の品でした。
しかし、たこ焼き屋さんにはたかが植木鉢、です。だから、なんでそんなに酒屋さんが怒るのか理解できません。

そこで、調停人の出番です。
なぜ、酒屋さんがこんなに怒っているのか、その「理由」を酒屋さん自身に話してもらえるように投げかけるわけです。これはよく「ニーズを探る」と言われます。
ある人は、その人がある物(ある物事)に対する思い入れを、相手方の頭の中にも情景として浮かぶように、調停人は質問をしていく、という表現をしていました。
ニーズを探る作業は、これと同じです。

さらに進んでいくと、相違点の中にも、また小さな共通点と相違点が見えてくるので、同じ作業を繰り返していきます。

「調停人はふたりの話合いを支えます」というセリフ。
わかったようでわからないですよね。
私は、上述した作業が「支える」ということだと考えてます。

そして、ADRの著名な先生はたくさんいますが、先生ごとにそれぞれ言い回しが異なります。
しかし、私はどの先生も、この作業を繰り返すことを言いたいだけで、ただ言い方が違うだけだと考えます。

以上、なが~くなりましたが、これが研修を通じて私が考えたことです。

                                                  佐藤麻妃

2013年4月19日金曜日

立場が違えば・・・


先日、仕事関係で知り合ったある会社の社長さんから、その社長さんが運営する婚活イベントのスタッフをやってくれないかと勧誘され、その婚活イベントにスタッフとして参加してきました。

 婚活イベントというと、最近では町興しを兼ねて町全体の活性化のために、商店街ぐるみで婚活イベントを行っているところが結構ありますよね。

 私が参加したところは、そういう趣旨ではなく、スタッフがボランティアで実行委員会を運営し、様々なイベントを企画して男女の出会いの場を提供するものでした。

 スタッフとして手伝いながら、参加者のみなさんの様子を見ていると、積極的に話しかける人、みんなの輪の中にいるけどそれほど話をしていない人、輪に入れず一人で他の人の様子を眺めている人、いろいろな方がいます。

 あまり人の輪に加わって話をしていない人を客観的に見ていると、もっと積極的に話しかけに行けばいいのになぁ・・・なんて思ったりしましたが、ふと我に返ると、もし、私も独身男性として参加者の一人になっていたら、おそらく中々、輪に入れずポツンとしているであろう姿が浮かんできました。

 自分では簡単にできないことでも、他人のこととなると、もっとこうすれは良いのにと平気で思えるんですよね。

 その婚活イベントのスタッフには、自分自身も婚活をしているという独身の方も何人かいたのですが、イベントが終わった後の打ち上げで話をしていると、単に参加者の一人として居るだけでは気がつかなかったことが、スタッフの視点ではいろいろと見えてきたと仰っていました。

 立場が変わると、客観的な視点で物事を見ることができて、それまで気づかなかったことが見えてくることってありますよね。

 紛争の当事者が、なかなか紛争が解決しないと頭を抱えているような問題でも、もしかしたら、客観的な視点で紛争の問題点を探ってみると、思ってもいなかった解決の仕方が見つかる、なんてこともあるかもしれませんね。

                                                                                井上史人

2013年4月9日火曜日

シリーズ ~ “ふらっと”の広報戦略⑩

“ふらっと”のよさをPRするには、何より「利用者の声」が効果的です。
そこで、まずは調停を気軽に体験してもらうことを目的とし、平成22年6月からの半年間を無料期間とし、実際に紛争を抱えている方に“ふらっと”を活用いただき、その感想を広報につなげる企画も実施しました。

期間中は18件の新規申込みを受け付けることができました。
「利用者の声」は概ね好評でした!

中里

※ このシリーズは今回で終了します。次回シリーズもご期待ください!

2013年4月8日月曜日

祭り

昨日、妻の実家の祭りにいってきました。


4月とは思えない寒風が吹く中、多くの人が祭りに酔いしれていました。

齢70になる叔母も日中から夜10時の千秋楽まで出続けていました。その体力にはビックリです。

私はというと、この祭りの笛の音色を聞いてもどうもピンとこなくて参加はしません。

でも、20代の頃までは故郷の祭りに出ていました。進軍ラッパで練り歩く「浜松まつり」です。

今でも「進軍ラッパ」の音を聞くと、熱くなるものがあります。

準備段階から祭りに参加していると、まさに“祭りのために生きてる”っていう輩を何人も見てきました。

祭りが終わると同時に「来年の祭りまであと〇〇日」と指折り数え、日々の仕事を地道に淡々とこなし続けて、一年の鬱憤を祭りで一気に洗い流すっていうタイプの輩たちです。

そこまで没頭できることを、羨ましく思ったものです。

やっぱり、いくら社会が変わっても、そういった場所(祭り)って大事ですよね・・・

花田



 

2013年4月2日火曜日

シリーズ ~ “ふらっと”の広報戦略⑨

一方、司法書士の皆さんに“ふらっと”の調停を知ってもらうことも、広報戦略として重要です。
各司法書士の事務所や相談センターには、毎日たくさんの相談が持ち込まれますが、その中には訴訟による解決を図ることが困難だったり、相談者が裁判手続きを希望していなかったりするケースも多数あり、このような相談こそ、“ふらっと”をご活用いただきたいと考えるからです。

“ふらっと”では、毎月発行される会員向けの機関紙に出稿したり、さまざまな研修会を利用して“ふらっと”の調停をイメージしてもらう努力を続けています。
今では、司法書士からの持ち込み案件が全体の半分くらいではないでしょうか。

中里