2011年12月21日水曜日

嘘も方便?

調停人候補者の竹下です。

人と人とのコミュニケーションにおいて、なるべく嘘はつかないのが良いのでしょうが、
夫婦間に於いては必ずしもそうではなかったりします。

先日、妻と二人で父親予定者向けの「パパクラス」という勉強会を受講してきました。
内容としては、胎児の成長についての講義、抱っこやオムツ交換の練習といったものです。

はじめに、自己紹介があるのですが、一番最初に私の順番がまわってきました。
今日はどうしてこの会に参加されたのですか?という助産師さんの問いかけに
「妻が勝手に申し込んで、無理矢理連れてこられました。」
と正直に答えたところ、周りのお父さんたちが、「うんうん」とうなずく中、
後ろから「・・・あぁん?」という妻の声が。
すると、すかさず「ま、まあ、そうは言っても、ここにこうして出席しているということは、一般的なお父さんたちより、みなさんの子育てに対する意識が高いということですよ!」という助産師さんのフォローが入りました。
他のお父さんたちは、私たち夫婦のやりとりを見て、当たり障りのないことを言っていました。

のっけから雲行きの怪しい感じで始まったパパクラスでしたが、
オムツ交換や抱っこの練習をこなし、メインイベントである「妊婦体験」が始まりました。
これは、砂鉄の入ったエプロン状の重りを装着し、妊婦の大変さを体験することで、
父親の自主的・積極的な家事への参加を促そうというものです。

これも私の順番が一番早かったのですが、重りを装着してみたところ・・・重くない。
自慢じゃないですが、日常における体重変動が4~5㎏くらいありますので、
5キロ程度の重りを身につけても、たいして重いと感じないんですね。
どうですか?という助産師さんの問いかけに「いや~、全然たいしたことないですね。」
と答えたところ、本日2度目の「あぁん?」が発動しました。
ちなみに他のお父さんたちは、
「うーん、お、重いなあ~。これじゃあ妊婦は大変だろうなあ~。」
などと涙ぐましい演技をしていましたが、
奥様方はそれに対して満足そうに反応していました。

そんな具合に怒りを買いつつも、最後におこなわれた「妻に(夫に)して欲しいこと」
というグループディスカッションで、
「こちらから、妻にして欲しいと希望することは、特にありません。
ただ、強いて一つだけ言うならば、つらいこと、大変なこと、悩んでいることあるときには、
夫婦なのだから、一人で抱え込まずに、何でも話して、何でも要求して欲しい。」
と発言してみたところ、周りのウケが良く、妻も満足したようです。

というわけで、私は育児に関することだけでなく、夫婦の関係を円滑に保つには、
あまりストレートに発言しないことも必要とされることまで学ぶことができました。
みなさんも、家族とは仲良くしてくださいね!

2011年12月15日木曜日

ブータンと幸せ

こんにちは。
調停人候補者の衞藤です。

あなたがいて私がいる、とても素敵な視点ですね。

さて、今年のニュースでよかったもの。
ブータンの国王夫妻が来日されました。夫妻が被災地を励ましに訪れ、「かならずまたこの場所へ来ます」と語っておられた姿は、とても印象的でした。
ブータンは国民総幸福量(GNH)の向上を政策の中心に据えているそうです。
夫妻が、日頃から、人々の幸せを心から願っているから、こうしたさりげない言葉に命が宿っているのでしょう。

さてさて、幸福について最近知ったこと。
アラン『幸福論』「幸せだから笑うのではない。笑うから幸せなのだ。」
NHK教育の深夜番組を一瞬見ただけの情報ですが、なかなか核心ついていると思います。

幸せってなんだろう。
こんなタイトルでワールドカフェを数多く企画したら面白いかもしれませんね。

こだまでしょうか

調停人候補者の大竹です。

先日、わが子が通う小学校のPTAの教育講演会に行ってきました。
毎年、さまざまな先生をお招きし、教育に関する講演を行っていただいているのですが、今年は、児童文学者であり、金子みすゞ記念館館長であります、矢崎節夫先生にお越しいただきました。

詩人、金子みすゞさんといえば、震災後、日本中の誰もが耳にしたであろう「こだまでしょうか」という詩を作った方です。
この「こだまでしょうか」という詩にも表れていますように、金子みすゞさんの視点というのは、常に「私とあなた」ではなく「あなたと私」という視点だそうです。
あなたがいるから、私が生かされているのだということなのです。

また、矢崎先生は、こんなお話もしてくれました。
子供が転んで泣いている時、親は、「そんなの痛くない、痛くない。もう泣くな!」と叱りがちですが、子供というものは、先に否定された瞬間、心を閉ざしてしまうそうです。
だから、最初は「そうだよね。痛いよね。でもね、すぐに治るよ。」と共感してあげることが大切なのだと話してくれました。
子供だけではなく、大人だって誰だって同じかもしれませんよね。
いきなり自分の気持ちや考えを否定されたら、それ以上は、話が進まなくなります。
まずは、相手の気持ちを受け止め、その上で自分の気持ちをぶつけてみる。
この双方の気持ちのやりとりの橋渡しをするのが「ふらっと」ですよね。
相手の気持ちに耳を傾けようという視点を持つだけでも、きっと話し合いを進めていく力になるのだと思いました。

あなたが居て、私が居る。
金子みすゞさんの視点は素晴らしいなと感じました。
喧嘩でさえも、相手が居ないとできないのですから。

2011年12月6日火曜日

異文化交流

調停人候補者の中本です。

 私事ですが、最近結婚をしました。
 結婚をして4ヶ月が経った今思うことは、「結婚とは異文化交流である」ということです。

 よく、生まれも育ちも違うと言いますが、生まれは同じでも、長年異なる環境で育った二人が一つ屋根の下で生活を始めるのです。もう、なにがなんだか訳が分かりません。
 毎日、新しい「我が家の流儀」の登場に、驚き、笑っています。
 例えば、甘いと思っていた卵焼きがしょっぱかったり・・・
 もう少し衝突があるかと思いましたが、意外とお互いの良い習慣をとりいれ、少しずつ新しい「二人の流儀」ができあがっているところです。

 以上、おのろけでした。

2011年11月28日月曜日

九州大学 紛争管理と調停トレーニング 応用編に参加しました。

調停人候補者の渡辺です。
 
 11月26日、27日に、九州大学でレビン先生の調停トレーニングに参加しました。

 5月の基礎編に続き、今回の応用編も参加。前日入りして博多でもつ鍋を堪能して、
さてトレーニングを頑張るぞと気合いを入れて九州大学へ向かいました。九州大学の
キャンパスはとにかく広い。本当に迷子になりました。
 
 初日は、調停のロールプレイを2本行いました。調停ロールプレイは、何度か経験し
ていますが、何度やっても新しい発見があります。

 2日目は、サークルという手法について学び、実際にサークルのロールプレイをしま
した。
 この方法と調停との違いは、調停では、当事者間の話し合いが主であり、当事者以
外の人の参加は特別な場合以外は予定されていませんが、サークルでは、事件の当
事者だけでなく、必ず当事者と関係のある人を含めて話し合い、当事者にとってよりよ
い解決をみんなで考えていくことにあります。
 調停では、調停人が話し合いの進行役を務めますが、サークルではキーパーと呼ば
れる人が話し合いをまとめます。
 どうやら海外では量刑サークルという手法で、刑事事件で用いられている模様。
 サークルで話し合いをするメンバーは、必然的に多数になるので、多数の参加者の
意見を引き出しながら、参加者全員が納得できるように話し合いを進めていくための
テクニックが必要となります。
 私は、事件の当事者の利害関係人役でロールプレイに参加しましたが、初めての経
験で、 役を演じることに四苦八苦。とにかくヘトヘトになりました。でも、この手続の流れ
と雰囲気 は感じることができました。

 もう少し博多を楽しみたいと後ろ髪を引かれる思いで、静岡に帰ってきました。

2011年11月21日月曜日

あこがれのリモコン操作

調停人候補者の宮内です。


先日、ある研修会の講師を担当しました。


その講義のために初めてKeynoteでスライドを作成しました。今回はリモコンを使ってスライドを操作をしてみようと思っていたので、ネットの情報を参考にしてZeemoteというものを購入しました。これは、ゲーム用のリモコンなんですが、キーパッドモードという設定にすればスライドの操作ができます(設定の仕方は説明書に書いてあります)。試しに自宅で使ってみたところ、MacBookAirでも問題なく使うことができました。


しかし…。


研修会開始前に会場でプロジェクタを使ってスクリーンにスライドを映してみたところ、なぜかスライドが上手く出ません。


心の声「な、なんだ、これは??ど、どうなってるんだ??」


パソコンの画面とスクリーンの画面が違うのです。初めてこうなってしまったので、解決の仕方がわかりません。開始時間ぎりぎりまで色々と試行錯誤してみましたが、解決できませんでした…。


結局、作成したスライドをPDFに書き出してあったデータを使ってWindowsのノートパソコンで講義をやりました。また、このWindowsのノートパソコンではリモコンを試していなかったので、パソコンを手で操作してスライドを進めました。


特に設定を変更した覚えはないのですが、なぜ設定が変わってしまい、上手くスライドが出なかったのかわかりません。わかる方は簡単に解決できるものだったのかもしれませんが…。日々なんとなくパソコンを使っている私にはスライドをリモコンで操作するまでの道はまだまだ険しそうです。

2011年11月20日日曜日

肩狐狸庵ICHIの謎解きはディナールのあと(レート)で

私の庵(事務所)は、静岡県東部の中核都市、富士市の閑静な住宅街の端にある。

最近、イラクの通貨「ディナール」なるものを使った詐欺事件が多発しているとか(気を付けなはれや!!(`´)…ちょい古っ!)。

恥ずかしながら、私はイラクの通貨単位など全く関知してないし、ましてその為替レートがいくらであるのかまったくわかりません!!(@_@;) (ま~そこが騙す側の肝のようだが…)

実は、私は昔からこの為替レートなるものには違和感を持っていた。

例えばよく海外旅行などで、買い物をする場合、400バーツと表示された品物を「1バーツが2.5円だから、400バーツは1000円くらいか」などと日本円に引き直して、安いとか高いとか言っている人がいるが、それってどうなの??…と思ってしまう。

その国にある物の価値というのは、その国で生活しているすべての人々の日頃の営みによって決まるものであり、その価値を日本円に置き替えて判断してみても意味がない。

その物に対する評価は、自分の価値感で決めればいい(…と、思う)。

   ※ちなみに「バーツ」は、タイの通貨単位

先ごろ、急遽、ADRのサブメディエーターを仰せつかったことがあった。

テレビのアシスタントのおねーちゃんのように、メディエーターの横でキラキラの笑顔(*^_^*)で微笑んでいるだけでよいというので引き受けたのだが…(違うか?!)

1回目の期日が終了したときに、ふと先ほどの為替レートのことが頭に浮かんだ。

裁判所の判決というのは、正に為替レートで、それは、キッチリとした数値で評価する。

しかし、ADRは、異なる文化を持った両者が、目の前にあるものの価値をそれぞれの視点を持って評価しあうものであり、さらに、相手が下した評価を理解しようと努める。

その印象は、初めはゴツゴツしたものであるが、やがてお互いの生活してきた国の文化や経済などの理解が進んでいくと、次第にまんまるな、あるがままの姿が浮かび上がってくる。

まさに共同作業である…と勝手にこじつけてみたりした(まだまだ、勉強不足で上手く表現できないが…(T_T))。

そういえば、イラクディナールの為替レートは何円なのか教えろって!?

教えてあげますが、…それは、ディナー(ル)のあと(レート)で

2011年11月15日火曜日

ドラフト会議

ふらっと運営委員の佐藤です。

只今、日本シリーズの真っ最中ですね。
個人的には、ソフトバンクを応援してます。
久々な気がするし、監督もカッコいいし。

野球ネタに関連して、今年もドラフト会議が終わりましたね。
また、色々なドラマがあったようです。

その中で、明治大学の柴田章吾選手のエピソードがとても印象に
残っています。

彼は、ベーチェット病という難病を患い、失明の恐怖やお腹の痛み
に苦しみ自暴自棄になっていたとき、お母さんから、「ありがとう」
「感謝します」という言葉を言うことを心がけると気持ちが楽になる
よ、と言われたそうです。
彼は言われたとおり実践してみると、お腹の痛みが和らぎ楽になった
という話が紹介されていました。

深イイ

私も、やっていこうと思います!

2011年11月10日木曜日

”ふらっと”ロールプレイ講座 受講レポート

こんにちは、運営委員の井上史人です。

先日、“ふらっと”主催の調停ロールプレイ研修に参加してきました。
研修は、参加者がそれぞれ調停員役、当事者役、それを客観的に観察する役に分かれて、調停を体験するものですが、ロールプレイ研修ですので、それぞれの役割をシナリオに従ってただ演じるのではなく、研修主催者側から与えられた各紛争当事者の言い分が記載された紙面及び紛争事例シートに基づき、実際に当事者に成りきって、紛争解決に向けて話し合いをしていきます。
同じ紛争事例を、いくつかの班に分かれて、ロールプレイしていきますが、各当事者の性格や価値観の違いもあり、めでたく合意に達した班もあれば、合意に至らなかった班もあり、また、合意内容も同じ内容になるわけではありません。
私は午前の部では調停員役を、午後の部では当事者役を演じましたが、調停員役を演じていたときに、話し合いが上手くいかず、当事者役の一人が怒って、「帰ります。」と言い席を立ってしまうというハプニングがありました。
調停員同士で話し合い、当事者の意見を聞いたうえで、再度の調停期日を設けたという設定で、2回目の調停期日を開いたところ、無事話し合いは合意に至りました。
調停中に怒って席を立った当事者役の方に、後で振り返り(反省会)において、理由を聞いたところ、調停員の対応にも不満があり、感情のままに行動しようと思った結果とのこと。
研修講師の芝さん曰く、実際の調停においても、このような行動をする当事者もおり、その理由は人によって様々であるが、当事者の解決能力を信じて、如何に話し合いを終わらせずに、当事者が調停を続けられるように導くかが調停員としての腕の見せ所であるとのこと。
私は、まだまだ力不足だなぁと実感させられた研修でした。

2011年11月4日金曜日

こんなふうに話したい・・・

こんにちは。

年に2~3回お会いする地元名士(女性)の方がいますが、彼女はいつも
笑顔。それも、相手を包み込むような柔らかい笑顔。
彼女に会うたびに、こんな笑顔で他人と接することができたらいいなぁと
いつも思います。

他にも相手を包み込むように話す人っていますよね・・・相手の言動に
左右されること無く、相手の言葉を遮るでもなく、大きく構えて淡々と、
それでいて物腰柔らかく話をする人・・・職業柄、私もこうした話し方が
できたらいいのになぁと思います。

どうも私は、興奮してくるとどうしても早口になってしまうようです。
個性と言ってしまえばそれまでですが、相談者と接するときは、相手を
包みこむように話をしたいものです。

ところで、少し前に調停人デビューさせてもらいましたが、これがなかな
か難しい。
事件としては合意にこそ至ったものの、相当の体力と神経を使います。
こちらの作った土俵の上(醸し出す雰囲気の中)で当事者に話しあっても
らうことが出来れば、もっとスムーズに進むのでしょうが、どうしても本
人達の言葉に右往左往してしまいます。
当事者を包み込むような話し方(接し方)ができれば、調停人としてのス
キルもあがるだろうし、日々の相談業務にも役立つだろうに・・・・・・
・・・と思う今日この頃です。

花 田

”ふらっと”ロールプレイ講座

みなさん、こんにちは。

事務長のしばです。

昨日、”ふらっと”主催のロールプレイ講座を開催しました!!


















3組に分かれて、90分と60分の長時間ロールプレイを
おこないました。

当事者役のみなさんの役作りが素晴らしくって
白熱した調停になりましたね。

県外からも多数の方にご参加いただけました。

参加いただいたみなさん、ありがとうございました!

それぞれ新しい気づきがあったようでよかったです。

今後も企画していきますので、
またぜひご参加くださいね。

2011年11月1日火曜日

10月15日-16日と気仙沼に無料法律相談に行ってまいりました。

 被災から半年以上経った気仙沼は、様々なものが「混在」しているように思えた。
 3・11以来放置されているであろう倒壊した建物の隣に、建替中の建物や、既に建て替えられたであろう建物が存在していた。
 また、港には、一部が陥没した道路がそのままの状態で残されていたし、遺体の有無のチェックを終えた「完了OK」と大きくマジックで書かれた、ひしゃげた無数の自動車が至るところに積み上げられていた。そのような風景の中で、営業を行う会社の建物も存在していた。
「お魚いちば」には、水揚げされた秋刀魚や様々な魚が売られており、多数の観光客で賑わっていた。その後、港から少し車を走らせたラーメン店で昼食をとったが、そこも、多くの地元の方で混み合っていた。
 昼食後は、3つの仮設住宅を回った。いずれも避難所である学校に隣接していた。そこは、ネットやフェンスで仕切られており、閉塞した雰囲気を醸し出していたが、一方で、無邪気に遊ぶ子供たちに会えたし、既に日常となっているであろう、仮設住宅における生活に穏やかさを感じた。これは誤りなのだろうか?
 たまたま、当日の気候が温暖だったから、そう感じたのかもしれない。そう、当日の気候は、まさに小春日和だった・・・
 3つ目の仮設住宅を後にした道中、瓦礫などがまだ十分に片付いていない場所で、バーベキューに興じる地元の人たちを見ながら、穏やかな海岸線を走った。本当にこの海があの被害をもたらしたのだろうか・・・と思いながら・・・(センター長 小澤吉徳)

2011年10月24日月曜日

傾聴=経験則?!

「人の話を聴くようになった。」
年齢を重ねたことで一番自分が変わったと思うことです。

私は人に対しては自分の考えをどんどん述べるのですが、
人の話に耳を傾ける事が苦手です。特に若いころはそれが顕著でした。

しかし、経験を重ねると、それではうまくいかないことがだんだん
わかってきます。相手の話を聴いて自分の主張と照らし合わせ、
譲るところは譲り述べるところは述べる。
自分の主張を通すよりは、早期に話がまとまることが多い。
その経験則の積み重ねによって、どちらが自分や相手に利益となるか、
だんだん衡量ができるようになるのです。

「高校生でもいいかげんわかることだろう。」
そんな指摘を受けそうですが、私が未熟なのか、大人になっても
なかなかわからなかったんですよ。
紛争状態で冷静な感性を持ち合わせていない当事者にとっては
なおさらです。

調停のトレーニングの基本は傾聴であると言います。
数年前、まだADRが普及していないころ、ある人にメディエーション
とは何ですかと尋ねたところ、「人の話を聴くこと」と明快な回答を
いただきました。

なるほど。
でも難しい。傾聴のトレーニングが必要です。
今でもなかなかできていません・・・。

しかし、私は自分の人生に照らし合わせ、発見したのです。
傾聴トレーニングとは、本来経験則で見いだすべきノウハウを、
ログラムされたメニューによって一足飛びに学ぶことだと!
本来、習得には月日が必要なノウハウであって、短期にマスター
すること自体ムリをしているのだと!



・・・というのは、半分冗談で半分本当です。
しかし、調停人のノウハウとは、昔は普通にいた近所の世話焼きな
おじさんおばさんが当然身につけていたノウハウなのではないでしょうか。
その極意は経験則なのです。

                            井上尚人

2011年10月22日土曜日

消臭力

 「身震いする」「打ちひしがれる」「鳥肌が立つ」・・・正確な表現が見つかりません。
 先日、地元の小学生300人以上が参加する小学校音楽発表会に出席したときのこと。各学校の演目に先立ち、小学生全員が「夢の世界を」を合唱しました。
 ♪ほほえみかわして、語り合い♪ というあの名曲です。
 みんな、きれいな声してるな~と思っているうちに曲は進み、サビにきました。
 ♪さあ出かけよう 思い出のあふれる道をかけぬけ~♪ 
 ♪さあ語り合おう すばらしいぼくらの夢の世界を~♪ 
 澄みきった高く美しい声が、幾重にも折り重なって大音量で私の耳に届き、ついにその瞬間が訪れました。足元からゾワーッと寒気がきて、ブルブルッと震えていました。私の中ではミゲルくんを超えた一瞬でした。

 さて、今回は私の長男の話。
 勉強も運動も自信がなく、1年前に持ってきた通信簿を酷評してしまった私・・・。それ以来というか以前からもそうでしたが、長男は私に学校での出来事を話さず、宿題を見せることを嫌っていました。
 転機は長男の歌声でした。大きな口を開けて、家で課題曲の練習をしていた長男。声変わり前の少年が発するソプラノボイスに心底感動した私は、素直にその気持ちを長男に伝えました。照れた顔を見せた長男でしたが、その後も練習は続きました。
 後で知ったことですが、長男は音楽の授業では先頭に立ってみんなの見本になっているとのこと。あの日以来、僕と長男の関係は変わったように思えます。大げさかもしれませんが、ほめること認めること素直な気持ちを伝えることで、二人は信頼関係を築くことができたのだと思います。

 蛇足ですが、私も小学生の頃は歌声が自慢でした。集会などでは一人前に立ち、よく歌ったものです。
 18番は「帰ってこいよ」。 もちろん、今では声が出ません・・  

増田

2011年10月19日水曜日

最近、観じていること

最近、観じていることを述べたいと思います。

最近の異常気象、暴動、世界的な経済的行き詰まり、家庭崩壊、
DV、幼児虐待、犯罪の凶悪化、等私達の心の安まる日々は無いく
らいだ。

しかし、これらの事は、これまでの体制思想が行詰まり対立から
調和、力による解決から対話による解決、覇道ではなく王道による
政治が求められているといえる。人間と地球・環境とは相対立して
存在するのではなく、又環境は人間が征服していくものではなく共
に支え合って生きている存在である。環境問題に限らず、核兵器の
存在も対立から和合時代に入ったことを示す良い例だ。今や、人
類的にも地球的にも限られたパイを皆で仲良く分け合って生きてい
くべき時が来た。謂わば攻めから守りの時代に来たと言える。

それは、守りに強い女性の時代の到来であり攻めの原理である男性
原理の後退を意味する。それ故、日本の持つ役割は大きい。なんと
なれば、日本の神様天照大神は太陽神たる女性の神様を崇めている
からだ。同時に和をもって貴しとする国民的な傾向があるからだ。
この観点よりするならば、資本主義も社会主義も時代遅れと言える。

この詳細については、後日に述べたいと思う。今は、第三の道で
ある「人間主義」が閉塞せる時代の危機を打開できる鍵を握ってい
ると言える。この場合の「人間」とは、日本語の「人」である。西
洋のMANでは無く、中国の仁でもない。日本語の「人」は 一人の人
間は二人で支え合って成り立っているからだ。

2011年10月4日火曜日

合意にもハインリッヒの法則?

皆さん、こんにちは。 
副センター長の名波です。


昨日、”ふらっと”でまた一つ「合意」が生まれました。
今後とも、”ふらっと”をよろしくお願いいたします。



さて、突然ですが、ハインリッヒの法則をご存じですか?
時々、ニュース番組等で紹介される法則ですが、

1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、
その背景には300の異常が存在するという法則です。
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/c/c4/Heinrich%27s_law_ja.svg
(ウィキペディアより) 

あるとき、ニュースを見ていたらこの法則が紹介されていて、
何かと似ているな~と感じました。

そのときは、そんなに意識していなかったのですが、
後日、ADR研修会の講師として呼ばれたとき、
前泊したホテルで、「合意」ってどういうメカニズムで起きる
のだろうと考えていたら、その「法則」が頭に浮かんだのです。

「一つの合意も小さな合意の積み重ねでできているんだ」

もしかしたら、当たり前のことかもしれませんが、
私の頭の中に明確なイメージとなってピラミッド型の
モデルが現れたことは、大きな収穫でした。

このイメージが必ずしも正しいとは限りませんが、
自分の中で、イメージとして捉えることにより、
ブレがなくなると感じています。

皆さんにとって「合意」って、どんなイメージですか?

        

2011年9月29日木曜日

先入観(其の弐)


最近好んで読んでいる本に、東川篤哉という作家のミステリー小説があります。
登場人物が個性的で、ストーリーのテンポも良く、オススメです。

さて、この小説を紹介しましたのは、「先入観」を利用して読者をあっと驚かせる仕掛けが面白かったからです。

思い返してみると、前にもブログに「先入観」について書いた気がしますが、本ブログのテーマの1つである(と私は勝手に思っている)「人間関係」においては、この「先入観」というものが、様々に影響してきます。
私は、日々の業務から、時には「先入観」が災いし、接した相手と良好な人間関係を構築できないことがあるということを、よく感じます。
ですから、同じような話題であっても、ご容赦くださいませ。

さてさて、本筋に戻りたいと思います。
なお、ここから先は、東川氏の小説の「ネタばらし」となってしまうため、小説に興味を持ち、読んでみたいと思われた方は、ご遠慮ください。

私が東川氏の小説で面白いと思った仕掛けの1つに、活字だからこそできる仕掛けがあります。
例えば、小説の主人公が自分のことを「ボク」とか「オレ」とか呼んでいれば、その主人公は男だと思いますよね。反対に、「ワタシ」と呼んでいれば、その主人公は女だと思う訳です。
これが「先入観」です。
ところが、小説を読み進めていくと、今まで男だと思っていた主人公が実は女だった、ということが明らかになります。改めて読み返してみると、主人公が女であることをほのめかす文章が多数あったのですが、最初は、てっきり主人公が男であると思って読み進めていたため、これらのヒントに全く気付きませんでした。
このような活字ならではの仕掛けがいくつもある訳です。

これを日常の人間関係に置き換えてみれば、相手の第一印象から、よく話もしていないのに勝手に性格を決め付けたりすることなどないか、ということになります。
実際によく話をしてみれば、第一印象とは全く違う人となりが見えてくるかもしれないですよね。
このように考えると、人と接するときには、できる限り「先入観」を持たない方がよいのかもしれません。

(運営委員 登山)

2011年9月27日火曜日

説明

今の世の中、どんな職種でも顧客に対する説明責任が求められますよね。
説明が不十分だったり、不正確であったりする場合には、顧客からクレームを受けても仕方ありませんが、最近では、丁寧に説明をしていても、後になって「聞いていない」「説明と違う」等の反論を受けることも少なくありません。

このような顧客を十把一絡げに“クレーマー”と位置づけるのは簡単なことですが、中には、説明の仕方にプロとしての配慮や工夫が欠けているケースもあるのではないでしょうか?

私たちも、日頃、相談者に対し、複雑な紛争を紐解き、難解な法律用語を噛み砕いて説明をします。
その際、私自身が意識していることは、自分の頭の中に描かれている“球”が、相談者の頭の中に同じきれいな“球”として描かれているだろうかという点です。

相談者の頭に描かれた“球”は、ところどころへこんでいたり飛び出ていたりといびつな形になっているかもしれません。
手前の半分はきれいな“球”を描いていても、向こう側半分は角ばった物体と化しているのかもしれません。
自分の“球”と相談者の“球”を一致させることは、なかなか難しいのです。

へこんだ部分は内から吹き出し、飛び出た部分は外から叩き、角を丁寧に磨き、相談者の頭にも自分と同じ“球”を描くことで、冒頭のような反論は避けることができるのではないでしょうか。

中里

台風15号の被害相談について

 このたびの台風15号は、各地に大きな被害をもたらしました。被害に遭われた方には、心よりお見舞い申し上げます。
 私たちの事務所にも、近所のスレート瓦が飛んで自宅や車のドアに突き刺さったが弁償してもらえるのか・隣のカーポートが壊れて自宅の庭に散乱しているが、片づけてくれない・隣は空家で、めくれた瓦が放置されており危険な状態だがどうしたらよいか、等多くの相談が寄せられております。
 静岡県司法書士会調停センター『ふらっと』では、話し合いによる問題解決をサポートいたします。お困り事がございましたら、お気軽にご相談ください。

2011年9月9日金曜日

合理的思考と感情















こんにちは。
事務長の芝です!


9月3日、”ふらっと”市民公開講座を開催しました。
多数の皆様にご参加いただきました。
ありがとうございました。

今年は「交渉を科学する!win-winとは何か?」と題して、
東京工業大学猪原健弘教授をお招きし、
ゲーム理論の考え方として聞き慣れた人も多い、
囚人のジレンマやチキンゲーム、賢者の贈り物等
いくつかのゲームを使いながら交渉、仲裁、調停、
合意形成、意思決定のメカニズムを数学的に
分かりやすく解説していただきました。






合理的思考を身につけると、物事がすっきりして分かりやすくなります。




一方で、「冷たい」「何を考えているのかわからない」「取っつきにくい」


と言われてしまう可能性も・・・・。

必ずしも合理的には行動できない人間の複雑さが、
合理的思考を学べば学ぶほど際だちますね。




今度もみなさんにご参加いただける面白い企画を計画します。


またぜひご参加ください!

2011年9月7日水曜日

相談とテープ利用

相談等を受けている時、相談者がテープを持ち込むことがありました。
30年近く仕事をしていると、自分でテープを使ってお客様の言動を録音することも1~2回はありましたが、基本は直接の対話でした。
 従って、逆に自分の話が録音されると、緊張すると共に、自分には録音されることに対しての対応が全く出来ていないと思いました。

 その相談は境界の争いでした。話し合いで解決を試みて相談者の了解を得て相手方と話し合いをし、その2回目位の話し合いの時、録音の話が出ました。
 慎重に言葉を選びながら話をしましたが、突っ込んだ話は出来なかったように思いました。
 その後も相手の人と2回ほど話をしましたが突っ込んだ話は出来ないし、話をしているうちに、以前テープで録音した言葉尻をとらえて、前回と言っていることが違うなどと言われ、話し合いは決してスムーズにはいきませんでした。

 結局、この境界の話は2~3ヶ月にわたり、双方4~5回面談して話し合いを進めましたがうまくいかず、別の解決方法(筆界特定の申立)へと移行することになりました。
 今振り返ってみますと、境界の争いは紛争性が高く、普通の話し合いでも大変ですが、録音されていることへの対応も考えていませんでした。
 今後は、テープで録音されても対応出来るような話し合いの進め方も自分がフラットで活動していく時の課題かと思いました。
                                                     佐藤 寛

2011年8月29日月曜日

【無料】 市民公開講座のご案内 

”ふらっと”では定期的に市民公開講座を開催しています。

今年は東京工業大学教授猪原健弘先生をお招きして

「交渉を科学する!~win-winとはなにか?~」

と題した講演+ワークショップを開催します。

平成23年9月3日(土)13時から 

静岡県司法書士会 

4階 大会議室 

参加費無料どなたでも参加できます。※事前予約が必要です。


お申込みは、

①下記の申込書をダウンロードしていただくか

http://www.s-flat.net/20110903.pdf


②E-mailでお名前、ご住所、電話番号を

お知らせください。

adr@s-flat.net


猪原先生は「価値システム専攻」

とよばれる学問を研究されている先生です。

「価値システム専攻」とは


私たちが日ごろ取り組んでいる「交渉」または「メディエーション」

を数理を用いて分析していきます。

全く違う角度から私たちの思考を検討する新しい講座です。

2011年8月10日水曜日

被後見人とのコミュニケーション

調停人候補者の池谷(いけがや)です。勉強会の方もご無沙汰してしまい、大変申し訳ありません。ここのところ何度か体調を崩してしまい、まだまだ若いと思っていましたが、年齢を感じる今日この頃です。

後見業務を始めてから丸7年、数々の事件を受託してきました。被後見人の態様は様々、認知症の方、精神障害者、知的障害者など、中には植物状態の方もいます。
事件を受託してすぐにしなければならないのは、被後見人との面会。最初は親族の方または施設関係者の方と同行して面会します。その次またはしばらくしてからは一人で面会します。
最初はなかなか心を開いてくれません。中には会話ができるようになるまで2年近くもかかった例もありました。それも歯医者に何度も送迎し、生活用品を届けたりして、少しづつ話しができるようになりました。笑って私に話しをしてくれたときは本当に嬉しかったです。

いつも心掛けていることは、話しを聴くことです。話しを聴くことによって、少しづつ過去の出来事や自分の思いを話してくれるようになります。ADRの研修会や勉強会で、何度も傾聴のスキルを学びました。こういう実務の場面でもそれが大いに役立っていると感じています。
とかく最初の頃は、自分の持っている知識を話したがったり。また、時間がなかなか取れないので、先へ先へと進みたくなります。なかなか分かってもらえず怒りをぶつけてしまったことも何度かありました。

人の話しを聴くことは大変忍耐のいることです。ストレスもたまります。でも、被後見人が心を開いて会話ができるようになったときは本当に喜びを感じます。それが活力となり、次の事件受託への意欲につながると思います。

池谷 道男

2011年8月4日木曜日

オープン・エンデット・アンサー?

何といっても昭和のおばちゃま達は、会話の達人である。
携帯電話もパソコンもなかった時代、彼女達の口は、情報伝達手段の
かなりの部分を占めていたであろう。 ご近所に誰がいて、どこに勤め
ていて、係長に昇進したらしい…なんて、今では、個人情報だと言われ
てしまいそうな事柄なんて朝飯前。おばちゃま達の頭の中には、ご近所
の間取りや、夜どこで休んでいるか、ついでに晩御飯のメニューだって
インプットされていたに違いない。だから、有事にはちゃんと助け合えた
し、子供たちだって地域で見守っていたのである。

先日、家庭裁判所で、意思能力が低下した方の面談があった。
Q「70円のパンと100円牛乳を買うといくらになりますか?」
A「170円」
Q「では、100から7を引くといくつですか?」
A「93」
すごい!できるじゃないの?と思った瞬間
Q「100引く7引く8は?」
A「ろくじゅうなんぼかな~」
Q「そうですか?」
A「違った、はちじゅうなんぼだねぇ。」
Q「いくつですか?」
部屋の中が、一瞬凍った感じがした。そのとき
 「今は、レシートにちゃんと書いてあるから心配しなくても大丈夫よ!」
とのお答えと、にっこりと相手を包み込むような笑顔が。

きっと、私だけでなく、目の前の調査官だって、心の内では拍手を送って
いたに違いない。残存能力の確認とはいえ、人生の大先輩に失礼な質問
をしてしまった。クローズド・クエスチョン(イエスかノーで答えられる質問)
に見事にオープン・エンデッド・アンサー?で答えた昭和のおばちゃまの
会話力に心から拍手を送りたいと思った。こんなことがあるから人間って
魅力的で、好きにならずにはいられないのですね?
                                        橋本

2011年8月1日月曜日

愛し合ってるかぁい?

 こんにちわ 御室です。
 久しぶりに、家族とドライブでもと計画していた週末が雨模様となり、家でのんびりしようということになった。


 おまけのようなぽっかり空いた時間、映画好きの友人が、是非観なさいと貸してくれたDVDも溜まっているし・・・


と映画を観ることにした。手に取った一枚、題名が「今度は愛妻家」・・・うーん、日本映画かあ・・・出演は・・・うーん、トヨエツと薬師丸かぁ・・・友人は強く勧めていたけれど・・・他のはちょっと重そうだし、まあ取りあえず観てみよう。と、大して期待もせずに観始めた。


 トヨエツと薬師丸演じる夫婦は、結婚10年を迎え、沖縄旅行へ行くが二人の時間を楽しもうとする妻を夫は面倒がって相手にしない。旅行から帰ってきても元売れっ子カメラマンの夫は、ろくに仕事もせずに怠惰な生活を送っている。口うるさい妻が、ひとり旅行に出かけるとのんびり独身気分を味わったりしている。夫を気遣う妻、それをうるさく感じる夫、よくある映画の導入部分なのだが、なぜか、話しがかみ合わないというか、夫婦の場面と夫と他の人物との場面の時間の流れが微妙にずれている。違和感がある。


 中盤過ぎに、散らばっていたピースがぴたっとはまるように、その違和感が必要なものであったことに気づいた。不覚にも思わず涙してしまった。勘のするどう方はこの映画の落ちがわかってしまったかもしれない。


 身近な人に対しては、いつまでも一緒にいられると、つい、素っ気ない対応をしてしまうし、言わなくてもわかっているでしょ、と甘えてしまう。相手の気持ちや状態も敢えて尋ねたりしない。確かに、言葉に出さなくても、態度や表情で感じることは大切だ。それでも、思いは、言葉で精一杯伝えたい、と感じさせてくれた映画であった。


 さて、思わぬプレゼントをくれた友人に久しぶりに連絡をとろうかな・・・・雨も上がったし・・・・

2011年7月25日月曜日

観察力

こんにちは。調停人候補者の竹下です。

調停の場で必要とされる能力の一つに、「観察力」があります。
当事者の仕草や言葉の端々から当事者の心情の変化を読み取ったり、
本当のことを話しているのか否か、何か隠していることがあるのではないか、
といったことを察知できないと、調停が終わる頃になって大変な思いをすることもあります。

私は、私自身の持つ観察力というものに対してあまり自信がないのですが、
ずいぶん昔に、ある人物の観察力に感心した思い出があります。

私がサラリーマンだったある冬の日、職場近くのデパートにマフラーを買いに行ったときの出来事です。
いくつかのマフラーを物色し、販売員さんと二言三言の言葉を交わし、
レジで支払をしようと財布を出したとき、不意にこう言われたのです。
「お客さん、金融機関にお勤めではないですか?」
思わず左胸に目をやったところ、その日はスーツに社章を付けていませんでした。
「当たってました?いや、バッジを見たわけじゃないですよ(笑)。お客さんの態度とか言葉遣いから、
なんというか・・・金融機関に勤めてる方に共通する独特の丁寧さを感じたんですよね。
この辺りには金融機関の支店が多いから、そういうお客さんと接する機会が多くて、何となく分かる様になったんですよ。」

ひえー、そんなんで職業まで分かるもんなのかいな、とその時には思ったのですが、
よくよく考えてみると、何となく銀行員っぽい方だとか、どことなく信金職員チックな方というのは、
それとなく雰囲気で分かる様な気がします。
デパートでより多くの商品を売るためには、お客さんがどんな人物なのかを見極めて、
セールスのテクニックを使い分ける必要があるのでしょうね。

あの時の販売員さんのように、多くの経験を積むことで、私も観察力を向上させることはできるはず。
衣装ケースの整理をしながら、そんなことを考える今日この頃でした。

2011年7月22日金曜日

“ふらっと”LOVE①

こんにちは。
このほど調停人デビューしました、浜松の衞藤です。

小学生のころはサッカー少年団のかたわら古墳とか遺跡とかを自転車でめぐることが大好きな少年でした。静岡県西部では、浜松市北区引佐町や磐田市に前方後円墳をはじめとする大型の古墳が集まっていて、何度も足を運んでは、昔の豪族の気分にひたったものです。
中学生になると塾通いや部活であわただしくなり、テストでいい点をとることが楽しみでした。
高校生になると、燃え尽きた?のか、勉強にもついていけず、太宰治全集やらを図書室の地下で読み耽る陰鬱な学生でした。高校時代の親しい友達は皆無です。
国立大に落ちて一浪し、私学の法学部に進学しても、ぱっとしない大学生で、新興宗教に勧誘されれば入会し、英会話スクールのキャッチセールスにもひっかかり、大学の自治会にも在籍し、中核派や革マルの残党と武闘もしていました。
三和銀行の誘いを蹴って(笑)、父親の跡を継ごうと決意して保険代理店業に入り、結婚してから受けた宅建試験に落ちて将来を悲観し、平成18年の10月25日の朝4時に起床して勉強を開始し、難関と名高い司法書士試験に合格。
司法書士になって、自分は変わったという自覚はないですが、世界は広がった、というのは実感です。

ところで、調停員をやってみたり、調停員のトレーニングを受けるときに頻繁に受ける感覚があります。
世界が広がる感覚です。
うまく説明できませんが、調停員のトレーニングを受けるようになってから、ドラマやドキュメンタリーに感情移入することが増えたように思います。登記の相談の場面でも、亡くなった息子の話を母親から聞いて、思わず涙がこみ上げるときがありました。
共感というほどのものではなく、なんだか、自分がその人であるかのような倒錯した感覚なのでしょうか。よくわかりません(単なる心因性自律神経失調的なものとか)。

とにかく、その感覚が好きで“ふらっと”やっています!

2011年7月21日木曜日

ヨガやってます

調停人候補者の大竹です。

私は、二児の母親ですが、今、ママ友の間でヨガサークルをやっています。
あいにく私は出席率が悪いのですが・・・。

それでも、時間が空いた時にいきますと、
まず、お香を焚いて、静かな音楽が流れる中で始まります。
あぐらなど楽な姿勢で座り、目を閉じて、深呼吸をします。
先生が、「頭の中のすべての事を忘れましょう。」「昨日の事は忘れましょう。」
「今日、帰ってからやらなくてはならない事を忘れましょう。」と語りかけてくれます。
暗示のかかりやすい性質なのか(?)、これだけで、私の心はとっても楽になります。
頭の中を空っぽにし、自分の体に意識を集中させて、様々なヨガのポーズをとります。
今、自分の体のどの部分が使われているのか意識して、その上で、体幹をニュートラルに保ちます。
なんだか“ふらっと”の調停に似ていませんか?

私は、体にいいことは、心(精神)にもいいと信じている性質ですが、ヨガは、体にも心にもいい効果が一度に味わえます。
みなさんも、ぜひ、一度、体験してみてはいかがでしょうか?



2011年7月13日水曜日

日本の夏

運営委員の中本です。

先日とあるBARで

私「いやー毎日暑いですね」
マスター「そうですね」
私「ジメジメと嫌な感じで」
マ「うんうん、ジメジメとね」
私「カラッとしてくれると助かるんですけどね」
マ「そうだね~」

と、何気ない会話の後

マ「でもね、日本の文化というのはこの2カ月に凝縮されているんですよ」
マ「味噌、醤油などの発酵食品はもちろん、畳や下駄などこの湿気から生まれたんです」
私「なるほど~」

内容の是非はともかく、暑さや湿気をただ嫌うだけでなく、日本の文化に思いを馳せられるマスターに「粋」を感じたひと時でした。

2011年6月30日木曜日

ウィンーウィンくんがTwitterを始めました!

ブログをご覧の皆さまに嬉しいお知らせです。
この度、ウィン-ウィンくんがTwitterを始めました!

ユーザー名は @winwin_kun です。

牛歩の歩みで頑張るよ!と、本人も申しておりますので、皆さま
フォロー、よろしくお願いいたします。

2011年6月20日月曜日

ADRのトレーニングで

調停人候補者の渡辺です。
 
私は、「ふらっと」とは別に全国青年司法書士協議会という組織のADR推進委員会にも所属し、メディエーションに携わっています。

先日、その全青司ADR推進委員会でメディエーションのトレーニングが開催され、私もトレーニング
の運営に携わり、さらに受講者として参加しました。

全青司ADR委員会のトレーニングは、毎年、基礎編、中級編、フォローアップ研修の3回が行われ、今回の研修はフォローアップ研修という、基礎編、中級編を受けた方を対象として行われる研修です。私はフォローアップ研修に参加するのは2回目になりますが、研修会での雑談の中で、なぜメディエーションの研修を受けたのかという話題になり、私自身最初にメディエーションの研修を受けたときの自分の気持ちを振り返る機会がありました。
私がこのトレーニングに参加した動機は、先輩に誘われたという単純なものでした。しかし、そのメディエーション研修では、参加型のトレーニングが多く、実際に自らあれこれ発言して、体を動かしたりと、ただ聞くだけではないものでした。私には、その実際に体感する研修がとても楽しく感じました。

今回2回目の研修でしたが、新しい発見もあり、楽しく研修が参加することができました。
この全青司のADR研修には、全国から参加者が集まり、その目的も様々です。地元で行う研修の参考にしたい、自分のスキルを上達させたい、普段の司法書士業務に生かせるのではないか、新しい分野なので興味を持ったなど・・
このように多種多様な目的・考えを持った人が集まり1つの空間で同じ研修を行うことで、他の人と比べながら自分の足りないところを発見して少し落ち込んだり、この人のまねをしてみようと思ったりしながら2日間の研修を終えました。

まだ参加したことがない方は、是非参加してみてください。

2011年6月3日金曜日

オーディオブック

調停人候補者の宮内です。

オーディオブックとは、その名のとおり「耳で聞く本」です。

私は主に車の運転中に聞いています。
以前は音楽を聴いたり、無音のまま考え事をしながら運転していました。
こういった隙間時間をなにか有効活用できないかなあ、と考えていたときに勉強熱心な御殿場のKさんにオーディオブックの存在を教えてもらい、聞くようになりました。

運転中などの隙間時間を活用して勉強ができるのは非常に助かります。
ただ、ボケーっとしている間もかまわず再生されるので、完全においてかれるときが多々あります。

通常の速度で聞いていても私の場合はこうなのですが、Kさんは違います。
彼はいつも倍速で聞いています。
しかも、倍速で聞いていると頭がフル回転して気持ちがいいのだそうです。
私の方は倍速に慣れていないこともあってほとんど聞き取れません。
早く彼に追いつきたいと思いますが、追いつけそうにありません。

ちなみにオーディオブックは「FeBe」というサイトで購入することができます。
ふらっとに関連するものだとファシリテーション関係の本もあります。

時間のない方は是非倍速に挑戦してみてください。

2011年5月24日火曜日

ふらっと調停体験講座及び無料キャンペーン報告会


去る5月17日に「ふらっと」の無料キャンペーンに関する報告会を開催し、行政機関等から15名、司法書士2名の方にご参加いただきました。

報告会の前半は、体験型講座として、法律相談のロールプレイを行いました。
この相談ロールプレイを通じて「ふらっと」の調停と他の法的手続との違いを理解していただけたことと思います。今後、相談業務を行う際には「ふらっと」の調停を紛争解決の選択肢の一つとして検討していただければ幸いです。

ロールプレイの後にはふらっとの調停を紹介するために作成した動画をご覧いただきました。
この動画は、「ふらっと」のホームページでもご覧いただけます。

後半は「ふらっと」がキャンペーン期間中に扱ってきた事件の種類や当事者からお寄せいただいたご感想、特徴をご紹介いたしました。
 
最後に質疑応答の時間を設けましたが、多くのご質問をいただき、参加者の皆さんが「ふらっと」やメディエーションに興味を持ってくださっているという手ごたえを感じることができました。

また、「Rcafeしずおか」という勉強会が隔月で開催されていますので、「ふらっと」やメディエーションに興味をお持ちの方は是非ともご参加ください。
「Rcafeしずおか」の詳細は調停センター「ふらっと」のホームページでご案内しております。

2011年5月19日木曜日

肩狐狸庵ICHIのグタグタ・ヌボー

私の庵(事務所)は、静岡県東部の中核都市、富士市の閑静な住宅街の端にある。

大震災の影響による自粛ムードのためか、はたまた計画停電による消費者心理の低迷のためか、それとも立地のためか、私の庵は閑静な時を過ごしている。

当初の予定がキャンセルとなり、まったく予定がないGWを過ごしていた。本当に予定のない休日ほどグダグダな日はない。何かをしようにもまったくといって手につかない(いつものことじゃん!という突っ込みは無視!)。ただただヌボーっと、TVから垂れ流される情報を右から左に流すのみの生活だった。

そらなら何も頭に残らないのかといえば、さにあらず。人災による原子力発電所事故、ユッケによる食中毒、ソニーの情報漏えい事件、沢尻…はいいとしても、ヌボーっとした頭の中には、なぜか嫌なニュースばかりがしこりのように残る。

「やだねー。本当に日本はどうなっちゃうのかしら」と、つい口にだしていると、トキの産卵がどうのというニュースが飛び込んできた。

トキというと、私はさだまさしの「前夜~ニッポニア・ニッポン」という詩を思い出す。

その歌詞の中では、「日本古来種であるトキが七羽に減った」という記事を見た夫が妻に話かけるが、相手にされない。
夫はそんな小さな事より、妻にはむしろ「明日の僕たちの献立の事が気がかり」なのだと自分を納得させる。

次の歌詞では、夫が妻に「最近アメリカに憧れている日本人が増え、周りの友人も皆アメリカ人になってしまった。いつかこの国はなくなるんじゃないの」と話しかけると、妻に「そんな風に変わっていく姿こそこの国なのよ。そうじゃなきゃ初めから日本なんて国はないのよ」とたしなめられる。夫は「そうだね、嫌なことは全部切り捨てて、こんなに便利な世の中になったしね」と相槌を打つ…

1982年のアルバム収録曲である。

あれから20年(きみまろ?)。結局、日本古来種のトキは絶滅し、さらに、さらに便利な世の中になったが、日本人がアメリカ人にはなっていなくても、相変わらず私たちは自分のことで忙しい。
計画停電の闇の中で、少しくらい不便でも楽しいと思ったことも、当たり前の日常の中でもう忘れかけている。

もしかしたら私はフランス人には、なってしまっているかも… ボンソワール…って!?

相変わらず、グダグダな日々が続く…

2011年5月5日木曜日

it's So Cool

こんにちは。佐藤麻妃です。

今日は、お気に入りのTV番組を紹介します。

「cool japn] BS1土曜午後6時~

いま、私たちが当たり前と思ってきた日本の様々な文化が
外国の人たちには格好いいものとして受け入れられ、流行
しています。そんなクールな日本の文化を発掘し、その魅
力と秘密を探ろうという番組です。

毎回、世界各国の若者が集まり、日本の文化について語ら
います。時には、not so cool だというものもあり、私
たちの当たり前が外からみると不自然だということが、意
外と身近に転がっているということがよくわかり、いつも
へえ~っ!とボタンを押したくなります。

例えば・・・

職人がお客さんに褒められたとき、「まだまだ修行の身です」
と答えるシーンは日本では良くあると思います。
こう言う職人を私たちがみたとき、控え目なところに好印象を受
けるという人が多いでしょう。

しかし、これが欧米にいくと、否定的に捉える人の方が多くな
ます。「謙遜」という精神が伝わりにくく混乱を招くそうです。
逆にアメリカでは「できるまではだませ」という諺があるくら
いです(笑)

この番組は毎回裏切りません!

☆番組のオススメPoint☆
・当たり前だと思っていたことが実は日本の文化だったと気付く。
・多種多様な物事の見方があることに気付く。
・英語の勉強が出来る。
 (出演者は英語で話します。字幕を見ないで観てみよう)

一度ご覧になってください!!

2011年4月21日木曜日

感情のバランス

こんにちは、運営委員の井上史人です。
東北地方太平洋沖地震の被害に遭われた方には、心よりお見舞い申し上げます。
 先日、震災から2週間経過した3月の最終土日に、当調停センター“ふらっと”の運営委員の芝知美さん、井上尚人さん外数名の静岡の司法書士で、被災地の気仙沼、南三陸町周辺に出張法律相談に行ってきました。
 気仙沼の中でも内陸の方は、被害がないわけではありませんが、地震による建物損壊等の被害がそんなに酷くはない一方で、港付近は津波による被害がかなり深刻で、テレビ等でも報道されているとおり、海岸付近の集落は壊滅状態で本当に酷い被害状況でした。
 いくつかの避難所を回って、順次法律相談を行ってきましたが、住宅を流されてしまったが住宅ローンの残債務はどうなるのか?保険は、どのくらい出るのか?自宅の建直しの場合の補助金はどうなるか?身分証明書が何もないが、生活に必要な借入ができるのか?土地の杭が流されてしまって、所有権の範囲がわからない。勤務先も壊滅的な被害を受けていて、今後の仕事の見通しもなくどうすればよいか?など様々な問題を抱えている方が多数いらっしゃいました。
 今後、我々司法書士にできることを少しずつ取り組んでいきたいと思います。
 話は、変わりますが、今回の震災では、震災直後に多くの企業がCMを自粛し、その結果、ACの広告が数多く放送されましたね。その中でも、「遊ぼうっていうと遊ぼうっていう」のフレーズから始まる金子みすずさんの詩が大変注目を浴びています。とてもいい詩ですよね。CMの最後に「優しく話しかければ、やさしく相手も答えてくれる。」というフレーズで締めくくられますが、このような人の心理を「好意の返報性」と言うそうです。 
人には、相手が持っている感情と同程度の感情で、感情のバランスを保とうとする心理作用が働くそうです。簡単に言えば、自分が相手を嫌えば、相手にも同じように嫌われ、自分が好意を持てば、相手にも好意を持ってもらえるということですね。
 紛争の最中にある当事者が、交渉によって揉め事を解決しようとする場合には、特にこの心理が妥当すると思います。一方的に怒りを相手にぶつけるだけでは、建設的な話し合いはできず、相手も同じように怒りの感情をもった平行線のまま、揉め事は解決しません。
 怒りの感情を下ろして、相手にやさしく接すれば、相手も同じようにやさしく答えてくれる可能性が高くなります。
 調停センター“ふらっと”では、調停開始前に利用者に対して3つのお約束をしていただいていますが、その中に「相手を非難したり、批判したりする言葉はさけ、どうしたらもっとよりよくなれるか互いに考えてみましょう」という約束があります。この約束は必ず守っていただかないと、調停において建設的な話し合いができないのです。
 普段の私生活においても、この人の心理を上手に活用できれば、ストレスのない生活を送ることができるかもしれませんね。

2011年3月23日水曜日

ゆっくり慌てずに・・・

こんにちは、運営委員の花田です。

先日、私用で東京へ行ってきました。地震の影響で節電しているため、夜間の街中はボンヤリとした明るさでしたが、これまでの様子を知らない私にとっては派手派手しくなくて優しい印象を受けました。

また、見知った電気店(Y電気)などは店内照明を4分の1に節電しており、入店当初は客数が少なかったこともありもの寂しい感じがしましたが、それも次第に慣れてくるものです。あれこれ購入する物がありましたので4~5時間店内にいましたが、薄明かりのため反って落ち着いて探すことができました。

元々、この程度の照明量でも足りるんでしょうね。これを機にこの程度の節電状態が当たり前になっても良いんじゃないかと思いました。

それから、店内で象徴的だったのは、乾電池コーナーがスッカラカンだったことです。単3電池は若干残っていましたが、単1、単2は全く無くて「入荷予定なし」と張り紙されていました。また、コンビニにもパン・牛乳・水はほとんど無く、ようやく見つけた店のパンも一人2つまでと購入制限されていました。

こうした様子は報道で流れていますが、実際に目の当たりにすると、買占めをしている人の姿が頭に浮かび寂しい気持ちになります。
こういう時こそ、ゆっくり慌てずにいきたいものですね。

2011年3月9日水曜日

自分を知る

運営委員の鈴木修司です。

先日、日司連の相談員研修養成講座に参加してきました。
そこで、講師の先生から「自分を知らないと相手を知ることができない」という趣旨のお話がありました。

自分がどんな人かは理解しているようで理解できていないということは、案外多いのではないかと思います。私も「自分は、○○なところがある」、「自分は、○○な人間だ」と思っていても、周囲や相手からどのように理解され、どのように映っているかは正確には分からないものです。

また、このことは、性格的なものではない感情にも言えるものだと理解しました。
例えば、楽しい、うれしい、動揺、苛立ち、怒りなどの感情も自分をしっていないと相手の感情も理解できないのかなぁと感じました。

基本的に相手を知る判断の基準は、自分自身になるからなのか等々、普段あまり考えないことを考えてみました。

その意味で今回の研修はとても新鮮なものがありました。


法律実務家は、感受性や洞察力、観察力を持ち合わせていないとならない、とよく言われますが、そのためには自分を知ることが重要だと実感した次第です。



「人生は自分探しの旅」という言葉がありますように、自分を知るって結構奥深いものです。

2011年2月24日木曜日

善意の連鎖

 こんにちは、運営委員の鈴木です^^

 今朝、こんな心温まる記事を読みましたので、ご紹介させて頂きます。

 米紙ニューヨーク・タイムズに掲載されていたのですが、米ニューヨーク州に住む77歳のルドルフ・レスタさんという方が、今から40年以上前に失くしてしまったお財布が、なんと手元に戻ってきたという話です。

 簡単に経緯をご説明しますと、1970年のある日、レスタさんが当時勤めていたニューヨーク・タイムズ本社のクローゼットにジャケットをかけて置いた所、何者かにお財布を盗まれるという被害に遭いました。

 それから長い歳月を経て、2010年秋のある日、以前本社があった建物の警備員が、建物を点検をしていた所、偶然盗まれたお財布を発見しました。警備員が、お財布の中身を確認した所、持ち主がレスタさんの物であることが判明。そこから、数人の方々のご協力により、レスタさんの居場所を突き止め、無事ご本人にお財布を届けることができたそうです。

 戻ってきたお財布は、残念ながら、現金は姿を消していましたが、当時の古いクレジットカードの他に、新聞の切り抜き、家族写真などが残っていました。懐かしさで胸が一杯になったレスタさんですが、中でも一番嬉しかったというのが、お財布を紛失する数年前に他界された父親のポートレート写真がそのまま残されていたこと。もう二度と眺めることができないと諦めていた、大切な写真が返ってきたことを心から喜んでいるそうです。

 もし、警備員が、見つけたお財布をそのまま処分してしまっていたら、このような結果にはならなかったでしょう。また、警備員から話を聞いた知人達が、レスタさんの居場所を調べることに協力してくれていなかったら、やはりうまくはいかなかったでしょう。

 まさに、数人の方々の善意の連鎖によって、奇跡的な出来事が起こったのだなと、とてもほっこりとした気持ちになりました^^

2011年2月21日月曜日

登山家 栗城史多さんのお話を聴いて・・・

 センター長の小澤です。

 先日の登山家、栗城さんのお話は、大変素晴らしいものでありました。ありがとうございました。

 芝事務局長の熱烈なラヴ・コールに応じていただき、ご多忙のところご講演をしていただいたわけですが、期待通りと言いましょうか、期待以上に「力」をいただけたお話であったと思います。
 芝事務局長が、講演終了後、「自分を売り込む力」を感じてほしかった・・・と目をキラキラ輝かせて語ってくれたのが印象的でした。
 
 一方、栗城さんのお話の中で私が感じたのは、「コトを起こすにはシンプルな動機がいい。しかし、それを継続するには、以後、さまざまな気持ちをモチベーションに昇華させる必要があるのでは・・・」ということであります。

 栗城さんは、ご自身を振り返り、ニートだった自分が登山に興味を持ったのは、当時交際されていた女性の存在であった・・・話されていました。とてもシンプルで、動機づけとしてはこれ以上はないかもしれません。ただ、思うに、それだけで、ここまでの活動は成し得なかったのではないでしょうか・・・
 その点については、お話の中で、ストレートに聴くことは出来ませんでしたが、自らの名刺に克服した山をチェックしていくようにされたり、自身を鼓舞するためのノウハウをいくつもお持ちなのだろうなあ・・・と感じました。

 そして、さまざまな紛争の解決にあたる私たちも、そのようなノウハウを身につける必要性を強く感じた次第です。
 
 以上、センター長の小澤でした。

2011年2月18日金曜日

あっという間

運営委員の井上尚人です。
私は本年1月で司法書士になって10年が経ちました。
ありきたりですが、あっという間の10年でした。


10年前・・・
司法書士業界の何たるかも知らず、社会人の常識も身につけない
まま、とにかく30才までに事務所を持ちたい一身で開業に向か
って奔走したことを覚えています。


本当に何もわかってなかった(笑)
司法書士を目指していたにもかかわらず、司法書士が具体的に
どのような仕事を行っているのかさえわからない、司法書士に
なることが目的化していたように思います。


しかし、何もわかっていなかった司法書士が今では調停の手続
実施者をやっています。開業当時、自分のこんな姿を想像でき
たでしょうか?司法書士像がこれほどまでに変わることを予想し
た人はいたでしょうか?


10年前からちょっと数えただけでも、成年後見関連、特定調停、
個人版民事再生、簡裁代理権、破産法、会社法、不動産登記法、
割販法、特商法、貸金業法、そしてADR法が改正されたり新た
に立法されたりしました。


これほどめまぐるしく制度が「動いた」時代に司法書士になれて
幸運です。開業当初から、新しい分野に挑戦できる状況が目の前
にあったのです。面白い10年をすごすことができました。


さあ、これから10年後はどうなるのか?やはり社会はどんどん
変化し、制度も「動き」続けるのでしょうね。


そのとき自分はどうしているのでしょうか・・・
またあっという間にブログで報告しているんでしょうね(笑)
あ・・ブログが10年後もあれば。

2011年2月8日火曜日

さくや姫プロジェクト

こんにちは。
事務長の芝です。

静岡県男女共同参画の一環として
さくや姫プロジェクトという静岡にゆかりの女性160名
を特集する企画に掲載されました!

http://sakuyahime.jp/?post_type=sakuyahime&p=1943

ふらっとの活動について記載されています。
ぜひご覧ください!

2011年2月7日月曜日

感動すること

山田です。先日,アマチュアオーケストラでヴァイオリンを弾いている同業者の知人のお誘いをいただいたので,コンサートに行ってきました。場所はミューザ川崎シンフォニーホール,演奏曲目はマーラーの交響曲第3番です。クラシックをご存じの方はこれだけで,知人が所属しているアマオケがかなり本格的だとおわかりでしょう。3番はマーラーの交響曲の中でも長大な作品で100分ほどを要します。私は,昨年,同じホールで同じ曲を,世界レベルの超名門,ヤンソンス指揮ロイヤルコンセルトヘボウ管弦楽団で聴いたばかりでした。知人の所属するオケの技量が比べものにならないことはいうまでもありません(アマチュアとしては驚異的なレベルですが)。でも,非常に感動しました。この曲は静寂から歓喜のクライマックスに至る,終楽章が特に素晴らしいのですが,この楽章でオケのメンバーの深い思い入れ,曲に対する愛情が,客席にまで伝わってきました。知人は,終楽章を涙ながらに弾いていたと言っていました。言葉ではない,人間の感情が”音楽”によって,別の人間にも伝わることを改めて感じました。私たちの仕事は日ごろ,言葉や文字から感情や考えをつかみ,それを論理的に構成する作業が主だと思います。いわば左脳労働中心なのです。でも,人間は,言葉にならない感情表現もするのです。その意味においては,右脳を使う=芸術を楽しむ行為も必要なのだなと思いました。

2011年1月20日木曜日

18年ぶりの再会

 昨年12月上旬、私の母親が左手首を複雑骨折しました。当日は、私が夜間救急に連れていき、そこでは、レントゲン等の設備がないということでしたので、浜松市内にある総合病院に連れていきました。


 その後、母親はその総合病院に何度か通っていたようですが、大晦日も迫ったある日、母親が主治医となっていただいているという西村龍雄(仮名)医師を知っているかと尋ねてきました。私は、その名前にピンときました。とても懐かしいお名前でした。


 西村医師は、私の中学の先輩で、なおかつ、同じ部活の先輩で、「ニシタツ」先輩という愛称で呼ばせていただいる関係でした。1学年年上で、大変お世話になった先輩でした。先輩と私とは高校は異なりましたが、通学方面が同じでした。私が高校に進学したばかりのときは、ニシタツ先輩も私と同じ部活であり、朝練などで途中まで一緒に自転車をこいで学校に行っていました。また、試合などでもご一緒させていただいていました。

 ところが、私が高校1年の初夏の頃、いつものように一緒に先輩と学校に向かっているとき、ニシタツ先輩から「オレ、医者になりたいから、部活辞めるよ」と告白を受けました。そして、その後、程なく先輩は退部されたようです。それ以来、お互い生活習慣が変わったためか、私はニシタツ先輩と顔を合わせることはありませんでした。その後、私が高校3年に進級する前、ニシタツ先輩が、とある医科大学に現役で合格したことを新聞で知りました。


 1月4日、母親がニシタツ先輩に診てもらいに行くということだったので、いい年して母親と一緒にいるのも恥ずかしいと思いつつ、母親に付いて病院まで行きました。

 そこで、18年ぶりにニシタツ先輩と再会できました。先輩は相変わらずの方で、私は中学高校時代を思い出し、何だか甘酸っぱい感傷に浸ってしまったのでした。交わした言葉は、ほんの僅かでしたが、立派な医師となったニシタツ先輩が私の母親を処置をする姿を見て、なんだかとても嬉しくなりました。

 人との出会い、再会は素晴らしいものと改めて感じた次第です。 

調停人候補者 本木敦

2011年1月5日水曜日

新年あけましておめでとうございます

本年もふらっとブログを引き続きご愛読ください。

みなさん、1月1日はどのように過ごされましたか? 

初詣にお出かけになられたかた、旅行に出かけられたかた、それぞれの過ごし方があったかと思います。よろしければ、皆さんは1日をどのように過ごされたか、コメントをください。(ゼヒ!)

僕は朝7時に起床して、御殿場アウトレットモールへ長男と二人で福袋を買いに行ってきました。大きな富士山を眺め、あの人混みに揉まれると、僕にとっては「お正月」って感じです。今年は、恒例のフランフランの生活雑貨福袋(これ、とってもお得です)と、GAPの子供服を購入。行列に並びたいのをグッとこらえたので、無駄遣いせずにすみました(笑)。

さて、本題です。
帰宅後、上の子二人とかるたをして楽しみました。「ドラえもんのことわざかるた」です。ドラえもんが読み手となって(CDからドラえもんの声が流れます)、三人で札を取り合いました。9歳の長男は、勝負事に負けそうになるとすぐに泣きべそをかきますが、今回は最後まで集中力を切らさずに頑張りました。6歳の二男は、やっと覚えたひらがなを披露しようと、1枚ずつ札を読み上げて得意げでした。かるたを一通り取り終えた後は、二人とも気に入ったことわざを何度も繰り返して笑っていました。かなりの数のことわざが頭に入ったようです。

楽しんで学ぶ! やっぱりこれが一番ですね。ADR・メディエーションの研修は、体を動かすワークが多く、楽しんで学習できるので僕は大好きです。みなさんも、一度、体験されてはいかがでしょう?

それでは最後に。
ふらっと”の調停に関連しそうなことわざドラえもんのことわざかるたから拾ってみました。

★雨降って地固まる
★急がば回れ
★魚心あれば水心
★三人寄れば文殊の知恵
★まかぬ種は生えぬ
★わが身をつねって人の痛さを知れ

どうでしょう? 
みなさんも思いついたことわざがあれば、コメントをください!

調停人候補者の増田でした。