2016年7月31日日曜日

新人の方について思うこと


会務を担当している関係上、毎年11月の合格者顔合せ会から翌年の登録審査会、登録証交付式まで新人の方と顔を合わせ、話しをする機会があります。

最近は法務局出身の方、事務所で補助者をされていた方以外に、多種多様な職業を経験されてきた方が入ってきます。また、年齢的にも40代、50代の方が比較的多いことも目につきます。

一昔前は、1つの会社・職業を貫き、定年・引退を迎えるのが良しとし、また、比較・競争社会といわれ、狭い土俵(会社)の中で勝ち残った者が評価される時代もありました。

今は違います。様々な職業を経験して、この業界に入り、これまでの経験や能力が生かされれば、それが強みとなり、大きな評価を受けることになります。
 ふらっとも毎年毎年、新人の方が入ってきていると思います。これまでの経験や能力に、調停のいろいろなスキルを身に付ければ、調停人として、また調停の場でなくても質の高い相談員として存在感を見せつけられるのではないでしょうか。そのためには「継続」ですね。


いけがや みちお

2016年7月19日火曜日

多重性


私が所属する、とある委員会で4つの事業が同時に進行しています。
それぞれチームを組んでいますが、メンバーが重複している部分もあります。
そして毎日MLに熱心な投稿があります。
基本的には、①計画 ②承認 ③広報 ④作り込み という流れですが、4つの事業の開催時期が1ヶ月くらいずつずれていて、それぞれ①から④の手順を踏む必要があり、そして作り込み作業が(1)原案(2)お試し(3)検討(4)修正案(5)再トライ(6)再検討(7)再修正…というように進んだりするので、本当に大変です。
業務でも、複数の案件をほぼ同時に進めてゆかなければならなくなるときがあります。この場合、「今、これとこれがあるので、あなたのは後で」とは言えません。
依頼者にとって自分以外のことは関係のないことですから。
一度に複数のことが重なってしまっても、優先順位をつけてあざやかに対処できる技量を身に着けたいものですが、それができないうちは、やはりコミュニケーションを大切にして、信頼関係を構築しながら進めてゆくことが大事なことかな、と思っています。

井口

2016年7月12日火曜日

考え方1つで・・・

最近、人に自分の考えを伝える機会が増えてきました。
しかし、自分の話す技術不足もあってなかなかうまく伝わっていかない。何回かそんなことがあって、なかなか前向きになれなくなってきていました。

そんな時、ある先輩の一言、「それでいいんじゃないの。それが今の実力なんだから。伝わらないってことは、神様が君に、どうやったら自分の考えが伝わるような方法があるのかもっと真剣に考えるチャンスを与えてくれたってことだよ。これはステップアップするチャンスなんじゃない?」と。

ハッとしました。伝わらないことはダメなことだけど、それだけを捉えて後ろ向きになってしまっていた自分が恥ずかしく思えました。確かにこれをチャンスだと捉えれば、どうやったら伝わるのかをもっと真剣に考えることができます。考え方1つなのかも知れないけれど、その後の世界は全然違う。

これからは、何事も前向きに考えられるように頑張らないといけないな~と思いました。

佐藤圭

2016年7月6日水曜日

~利用者からみた日本のADR~



休日、昼下がりの美容院の椅子でうとうとしていたら、「生まれて初めてあんなに感激した!」という隣の女性の声が耳に飛び込んできた。

(へえ、生まれて初めての感激って・・・何があったの?)

 

 

「平等院に行ってきた。親が一度行きたいっていうから、行ってみようかって何気に行ってきたんだけど、人間の欲ってすごいんだね。昔も今も変わらないじゃんと思ったら、私の人生なんでほんとちっぽけな感じ、ぐちゃぐちゃ言ってる暇なんてないじゃんって思っちゃて・・・」

(んん、感激したのはわかるから、その理由をはしょらないでね・・・平等院といえば、あの10円硬貨の?はるか昔に小学校の修学旅行で行ったかしら?)と、私の心は京都の宇治へ旅立ったのである。前置きはこれくらいにして、本題に。

 

 5月、立命館大学で開催された日本法社会学会の学術大会に、外部者として参加してきた。その中で「利用者からみた日本のADR」のミニシンポジウムが開催されていた。  

 

主要な弁護士会ADRセンター及び日弁連交通事故相談センターの利用者に対して実施した質問票調査の結果の紹介と分析結果を踏まえた、ADRの利用向上と手続・制度の改善に資する研究発表である。

調査の対象や方法といったリサーチデザイン、利用者がいかにしてそのADRの手続の存在を知り利用に至ったのか、内容別の分析(医療紛争、建物賃貸借紛争等)と当事者のニーズを探りそれを踏まえて手続実施者への教育や手続設計のあり方の検討(ADR研修でお世話になった入江先生の研究)、当事者のADRに対する期待と評価、利用者の満足はどのような要因に基づくものかの分析、手続に対する当事者の結果に対する反応とその要因等、ADRの今後の取組みへの課題がいろいろな視点から研究されていた。

 

 ふらっっとにおいて、分析とその結果の公表(ふらっとのHP)は、利用促進の効果があるかもしれない・・平等院参道のかわいいお姉さんの入れてくれた抹茶ビールを頂きながら、身も心も静岡に戻ったのである。

          2016.7 御室