2015年11月24日火曜日

30キロの壁


私の趣味はランニングである。秋から冬にかけてはマラソンシーズン到来である。

1025日に「しまだ大井川マラソンinリバティー」出場したが、またしても失敗レースであった。

マラソンのレース中は、自分の体との対話を続けて体の調子・疲労の具合をみつつ、ラップタイムをチェックして予想ゴールタイムを計算しながら走っている。

マラソンには30キロの壁があるとよくいわれる。ランナーは30キロ過ぎに急に走れなくなることがある。マラソンの場合、息が苦しくなって走れなくなるのではなく、体内のエネルギーの欠乏、筋肉の疲労などにより体が動かなくなり走れなくなるのである。30キロの壁は、エリートランナーだけではなく、市民ランナーにも起こるのである。

これを克服するため常に自分の体と対話をして、エネルギーの欠乏や筋肉の疲労を抑えるようスピードをコントロールしたり、水分補給や食料補給をしたりしながら走るのであるが、これがなかなかうまくいかない。

エリートランナーは、カーボローディング(体内にエネルギーのもとになるグリコーゲンを溜め込む)とスペシャルドリンクにより、23時間で42.195キロを駆け抜けるので食料補給などはしない。高橋尚子がバナナを食べながら走っているところなど見たこともない。

ところが、我々市民ランナーはゴールまで45時間を要するので、水分と食料の補給をして体を維持しないともたないのである。

体の状態はその日の天候や体調、精神状態などにより刻一刻と変化するので、体の状況を冷静に判断するのは難しく失敗レースが多くなってしまうのである。その最大の原因は心の問題である。レース当日は、どうしても興奮状態にあり、多少のハイペースも気にならず走れてしまうのである。そして、自分の体調が良いのではないか、トレーニングにより走力が強化されたと錯覚してそのまま走ってしまうのであるが、30キロくらいになると、体は正直で壁にぶつかることになる。

皆さんは、そんなことはわかっているのだから、セーブして走ればとお思いでしょうが、セーブして走ろうと思っていてもレース当日は、いろんな思いが頭の中で交錯してうまくいかないのである。特にシーズン初めのレースでは、その傾向が強くなる。

常に自分の体と心をコントロールして、状況を冷静に分析することが何事にも大切なのである。わかっちゃいるけどそれができない市民ランナーの独り言でした。

宮内豊文

2015年11月17日火曜日

よかれと思って


幼かったころ、祖母がお土産でハンバーガーを買ってくることがありました。そんな時、私は大いに喜び、包装紙に残ったソースまですすって食べたものです。40歳をとうに過ぎた今でも、その大手チェーンのハンバーガーは、私にとってごちそうで、誕生日にはつい食べてしまいます。

 

そんな私、学生時代にそのハンバーガー屋さんでアルバイトをしていました。アルバイト初日、先輩店員が開口一番私にいったことは今でも忘れません。

「うちはファーストフードじゃないから。時間がかかっても美味いものを出せ。」

 

 学生時代、概ね腹を空かせていた私は、美味しいものに加えて、「お客さんはボリュームのあるものを喜ぶだろう」と考え、トッピングやソースなど、規定の量を上回るハンバーガーを自主的に提供していました。

 

 ある日、バイク野郎の先輩アルバイトと二人で店番をしていたとき、まだすこしぎこちない感じのアベックが来店しました。注文を受け、私はいつもの感じで大量のレタスを挟んだテリヤキバーガーを作りました。それをかごに載せ、アベックのもとに運ぼうとしたとき、一緒に働いていたバイク野郎が私を制止しながらこう言いました。

「おめぇ、そんなデカいテリ、どうすんだ!あのコが彼の前でデカい口を開けられると思ってんのか?かわいそうだろ!」

 当時の私は、食事について「量が多い=Best」と考えていました。しかし、万人がそうではない、いやそうではないときがある、二十歳前後の私はそんなことを学びました。爆音鳴らして深夜の街を疾走するバイク野郎から。
 
(小楠展央)

 

2015年11月12日木曜日

戻る勇気!?


交通渋滞に巻き込まれ、裏道を抜けようとして迷ってしまったことはありませんか?
 
 
私は、よくあります。方向音痴なんで・・。
高速道路に入り、東京方面に行きたいのに名古屋方面に行ってしまったり。高速道路から降りなければならないのに、ボーっとしていて降りるのを忘れてしまったり。(これは方向音痴とは関係ありませんね。失礼)
 
さて、みなさんは道に迷ったらどうしますか?
速やかにもと来た道を引き返しますか、それとも、ひたすら突き進んでしまいますか?
 
私は、後者です。とにかく、行けるところまで行ってしまいます。
 
ええ、もちろん。
迷ったら、来た道を引き返したほうがいいに決まっています。
 
でも、ダメなんです。
 
 
自分でも、もと来た道を引き返したほうが無難であることは分かるのですが、裏道を選択したことが誤りだったことを認めたくなくて、つい自分に対して強情になってしまうのです。
 
何を言いたいかというと、この感じって、相手とトラブルを起こした当事者にも当てはまるときがあるのではないでしょうか。
つまり、相手と口論するうちに自分に落ち度があることが分かり、謝らなければならないのに、それを認めたくなくて、ついムキになって相手に強く当たってしまう感じ。
 
そんなとき、お互いの言い分をしっかりと受け止めて、当事者の素直な感情や言葉を引き出すことのできる調停人になりたい!
 
そう思ったある日の深夜のことでした。
 
 
で、行けるところまで行った結果、車の幅とぼぼ同じ細い道に突入し、車のボディーを大きく傷つけて、一昨年の10月に車を買い替えました(泣)。
 
 
                            増田真也

2015年11月4日水曜日

“ふらっと”を支える人たちを支える筆記用具?!

当ブログの「シリーズ~“ふらっと”を支える人たち」
では、調停の現場を支える様々な役割が紹介されています。

先日、ある期日の調停人として調停室の準備を
していたことろ、綺麗に削られた10本ほどの鉛筆が
目に飛び込んできました。





その日の「観察者」のものでした。

「鉛筆、ですか?」
「シャーペンやボールペンではなく?」

「鉛筆の方が書きやすくて・・」

この方は、トレーニングのときにも、細部に渡り
メモとり、当事者の表情や言葉遣い、そこに
関わる調停人の役割を見事に再現してくださる、
正に、観察の達人です。

達人は筆記用具にもこだわりがあるのだなと
関心した瞬間でした。

と同時に「“ふらっと”を支える人たち」
でも紹介されているように,様々な方々の支え
があって、調停の現場が成り立っていることを
あらためて感じた瞬間でした。

運営委員 名波直紀