2018年3月20日火曜日

やぎさんゆうびん

しろやぎさんから おてがみ ついた
くろやぎさんたら よまずに たべた、、、

黒ヤギさんは仕方なく、白ヤギさんに手紙の内容を尋ねる手紙を出しますが、手紙を受け取った白ヤギさんもまた、黒ヤギさんの手紙を読まずに食べてしまう、、、

幼い頃の私は、童謡「やぎさんゆうびん」を聴きながら「白ヤギさんも、黒ヤギさんもなんだかかわいそうだな」と思ったものですが、大人になった私は最近、ふらっとの調停人のことを、ヤギさんにお手紙を届ける郵便屋さんのようだなと感じます。

考えてみると、私たちの日常の会話の中でも、童謡「やぎさんゆうびん」と同じ状況はしばしば起こっているように思います。
手紙を食べてしまった白ヤギさんがその後どうしたかは皆さんのご想像にお任せしますが、私たちも無自覚に「読まずに食べて」しまっていないか、気を付けたいですね。

話は変わりますが、先日山梨で、関東ブロック司法書士会協議会主催の、「最強のコピーライティングバイブル(ダイヤモンド社)」の著者・横田伊佐男さんが講師を務められた、ADRについての広報をテーマにした研修会が行われ、その伝達研修を、420日のRcafeしずおかの中ですることになりました。

ついつい商品を購入してしまう、ついついHPにアクセスしてしまう、、、
そんな心に刺さるキャッチコピーを作るための戦略や、読む人を惹きつけるキャッチコピーの「最強35の型」を、実践から学ぶという内容の研修です。

実は、35の型の1つを使って、いかにもそれっぽいキャッチコピーを作り、このブログの広報をしてみたのですが、果たしてアクセスは増えるのでしょうか。

小林

2018年3月9日金曜日

長所は短所?

このところ暖かかったり、寒かったり、花粉が飛んでいたり・・・体調管理が難しい季節ですが皆さまいかがお過ごしでしょうか。


実は、私、春という季節が大嫌いなんです。
なぜかというと、妙なやる気を掻き立てられてしまうから。


入学、入社、新たなスタートを切る季節で、世の中全体が異様なやる気に満ち溢れていて、それに惑わされ変に目標を立てちゃったり、忙しいのに新しいことを始めてしまったり・・・そして初夏を迎える頃にはグッタリしてしまうのです。自分で自分をコントロールすればいいのに、それができないから悩ましい。変なやる気を起こす前に、早く春が過ぎてくれないかなぁと思う今日この頃です。


さてさて、そんな春の入学、入社からの連想。
入学試験や就職活動をしていたとき、面接で「長所と短所」を度々聞かれたことを思い返していました。皆さんの長所と短所は何でしょうか。


私の長所は、相手の立場に立って物事を考えられることです。
私の短所は、他者に寄り添いすぎて自分を見失ってしまうことです。


私の長所は、努力できることです。
私の短所は、頑張りすぎて気づくと限界超えして失速することです。


若かりし頃、こんな風に回答していました。


今の自分の長所と短所を見つめようと考えていると、あることに気づきました。
「自分の長所は短所で、自分の短所が長所になってる・・・。」
正反対のものも実は表裏一体で、見る方向、目先の課題、その時の心情等で長所になったり、短所になったりするのだと思ったわけです。


これは私だけでなく皆さんも同じでしょうか。

2018年3月2日金曜日

ピロ! ~謎のしきたり~


ぼくは高校1年生の夏ぐらいから、携帯電話を持ち始めました。

それまで堅物さ・野暮ったさを売りにしていたぼくが、チャラさの代名詞であったケータイを持つ、ということは少し気恥ずかしく、持ったよー!と宣言することもなく、あれ、あいついつの間にか持ってんな感を演出したものです。

当時のケータイは、切手ぐらいの大きさの液晶画面を搭載し、モノクロ(というか緑の背景に黒いドット文字)の画面で、他社のケータイにはメールも送れませんでした。当時は大きく4社がシェアを分け合っていたように思いますので、単純計算で友達4人のうち3人はメールではなくて電話でしかコミュニケーションが取れなかったことになります。


そして、いま唐突に思い出してしまったのですが、当時、「ワンコール」という謎のしきたりがあり、電話番号を交換した友達や先輩から謎の着信が頻繁に入っていました。

これは、「おっす」とか「元気?」とか「あー暇」とか「なに今日めちゃ暑い!」とかの気持ちをピロ!という一瞬の着信に託して伝える、という高度なコミュニケーション手段でした。(電話がかかってきた側は、取ってはいけません。取ったらルール違反です。)

ピロ!が聞こえたら、早すぎず遅すぎず、「ども」・「まあまあっす、そっちは?」・「あれ、今日部活休み?」・「やばいよね、溶けそう」といった返事をやはりピリ!の一瞬に託して返します。

少し慣れてくると、あんまり早いと暇そうに思われるな、とかいう見栄がはたらいて、かわいい女の子からのピロ!にはあえて2時間ぐらいしてから返したりしていました。

夜中寝てる間にきたピロ!を翌朝返したりすると、相手も忘れていてまた返ってくる、というドタバタ劇もありました。

中には、おれはそんなわけのわからんしきたりにはのっからない、と宣言する豪傑もいて、誤って彼にピリ!してしまうと、実際にまったく返ってこず、次に会う時に一方的にちょっと気まずくなったりもしました。

そして、ぼく自身はそういうことはなかったと記憶していますが、人によっては、ピロ!を無視したとかしなかったとかがきっかけで関係が悪化することすらあったと思います。

いま思い返すと本当に謎のしきたりだったのですが、いつしか朝起きた時に何件の着信が入っているか楽しみにするようになり、逆に少しケータイを放っておいて1件の着信もないと、世の無常を感じる人間になっていました。


この制度はメールの他社ケータイ相互送受信ができるようになった頃から急速に衰え、実質1~2年の間だけのしきたりでしたが、ぼくの地域の同年代の人間は全員が経験していたはずです。

いまの中高生には、いまの中高生なりのコミュニケーション方法やしきたりがあり、クラスのグループLINEや裏グループLINEを駆使し、中には生放送する人もいて、ぼくらの頃とは様変わりしているけど、独自のコミュニケーション文化が生まれる、という点では、歴史は繰り返す、ということですかね。ハハ。


(青野雅之)