2011年12月15日木曜日

こだまでしょうか

調停人候補者の大竹です。

先日、わが子が通う小学校のPTAの教育講演会に行ってきました。
毎年、さまざまな先生をお招きし、教育に関する講演を行っていただいているのですが、今年は、児童文学者であり、金子みすゞ記念館館長であります、矢崎節夫先生にお越しいただきました。

詩人、金子みすゞさんといえば、震災後、日本中の誰もが耳にしたであろう「こだまでしょうか」という詩を作った方です。
この「こだまでしょうか」という詩にも表れていますように、金子みすゞさんの視点というのは、常に「私とあなた」ではなく「あなたと私」という視点だそうです。
あなたがいるから、私が生かされているのだということなのです。

また、矢崎先生は、こんなお話もしてくれました。
子供が転んで泣いている時、親は、「そんなの痛くない、痛くない。もう泣くな!」と叱りがちですが、子供というものは、先に否定された瞬間、心を閉ざしてしまうそうです。
だから、最初は「そうだよね。痛いよね。でもね、すぐに治るよ。」と共感してあげることが大切なのだと話してくれました。
子供だけではなく、大人だって誰だって同じかもしれませんよね。
いきなり自分の気持ちや考えを否定されたら、それ以上は、話が進まなくなります。
まずは、相手の気持ちを受け止め、その上で自分の気持ちをぶつけてみる。
この双方の気持ちのやりとりの橋渡しをするのが「ふらっと」ですよね。
相手の気持ちに耳を傾けようという視点を持つだけでも、きっと話し合いを進めていく力になるのだと思いました。

あなたが居て、私が居る。
金子みすゞさんの視点は素晴らしいなと感じました。
喧嘩でさえも、相手が居ないとできないのですから。

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