2015年3月16日月曜日

おでん横丁の夜

 みなさんは、静岡の街中にある青葉おでん街(おでん横丁)に行かれたことがありますか。先日私は、あるイベントで知り合った数名の方々と一緒に暖簾をくぐり、あったかい体験をしてきました。

 カウンターのみ。10名も入らないくらいの店内。真っ黒な出汁に浸かったおでんがこれまた真っ黒な、いわゆる『しぞーかおでん』のお店です。
 席を詰めてもらってなんとか座ることができた私達に、横の親子(母と娘)とその隣の人組の男性が普通に話しかけてきます。
「あんたらどこから来た?」
「こんなおでん、食べたことないでしょ」
 私以外は県外の方なので、それぞれの地元の話や、静岡の食の話で大盛り上がりです。
 聞けば、男性陣は三人組ではなく、二人の会社員と、旅行中の大学生の二組であり、彼らもまた初対面で意気投合したとのこと。あまりに馴染んでいるので分かりませんでした・・。
 しばらくお酒が進み、店主のおばちゃんの人柄も相まって、店内に一体感が生まれ、私達はいろんなことを話し合いました。
 
 楽しい時間はあっという間に過ぎて、お開きのとき。それぞれの今後の人生の小さな幸せを願い、私たちは1年後の再会を約束しました。
 
 冒頭、イベントといったのは、静岡で10回目を迎える「静岡県内外の災害ボランティアによる救援活動のための図上訓練」のこと。二日間、県内と県外の災害ボランティアが一堂に会してワークショップなどをすることにより、被災時にボランティア間の連携をスムーズに取ることが訓練の目的です。

今年の図上訓練はとても充実した内容であり、被災時に大いに役立つものではあったと思いますが、本年の収穫は、なんといっても、このおでん横丁でのひとときです。
 お互いを知ること、互いの人となりを知ることが「連携」の第一歩なんでしょうね。

夜、寒さ、狭い店内、黒いおでん、古びたポスター、お酒、気のいい人たち・・すべてが揃った一夜の出来事でした・・・。
                                   増田真也

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