2009年10月22日木曜日

開かれた質問 閉ざされた質問

こんにちは、運営委員の井上史人です。
今回も前回と同様、研修で体験したことを書いてみます。

以前、ADRに関する研修を受講した際、二人一組となって、相手方の情報をどのように聞き出すかという作業を行いました。
この時、2回に分けて、次のような方法で、相手方に質問をします。

一つは、「開かれた質問」と呼ばれる方法で、単純に、「はい、いいえ」、あるいは一言では、答えられない質問です。
例えば、「昨日は何をしていましたか?」という質問をされれば、相手方は、「はい、いいえ」で答えることはできず、ある程度詳細に、「昨日何をしていたか」を答えなければいけませんね。相手の回答次第で、その次の話題につなげやすく会話の内容も広がります。

もう一つは、「閉ざされた質問」と呼ばれる方法で、「はい、いいえ」、あるいは一言で答えられる質問です。
例えば、「昨日、家に居ましたか?」という質問です。このような質問は、「はい、居ました。」というような回答で終わっていまいます。話し好きの人ならば、家で何をしていたかを自ら話し出す人もいるでしょうけど、無口な傾向な人ならば、「はい、居ました」という回答で終わってしまい、会話が広がらないかもしれません。

研修では、開かれた質問のみによるパターンと、閉ざされた質問のみによるパターンでそれぞれ質問を行い、相手方が昨日何をしていたかを探り出す作業を行いました。
開かれた質問による方法では、相手方が自ら詳しい内容を話してくれるので、相手方が「昨日何をしていたか」がよく判ります。

しかし、閉ざされた質問による方法では、「はい、いいえ」の回答しか返ってきません。そのため、こちらが推測して、何回も質問を繰り返すことになりますが、それでも、限られた内容しか聞き出すことができません。

日常会話では、無意識のうちに開かれた質問と閉ざされた質問を使い分けながら、コミュニケーションをとっていると思いますが、会話が上手く進まないと感じる場合は、意識してこの二つの質問を使い分けてみると、会話が上手く進むかもしれませんね。

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