2012年1月23日月曜日

言葉で伝える難しさ

ブログ管理人の橋本です!

言葉で伝えることは難しい。
ある家族の会話(リビングで甘酒を飲みながら)

父 意気揚々と 「来年は、ショウガツクルカナ?」
母 首をかしげて 「分からないわね~」
娘 怪訝な顔をして 「なんで、そんな不吉なことを言うの?」

そして、一同沈黙。 ???

母 「息子家族がお正月に来るかどうか、電話してみないとね!」
娘 「なんだ、無事にお正月が迎えられるかって、聞いたんだと思った!」

父 「違う違う!来年は家庭菜園で生姜を栽培してみようかなと思って
   だって、甘酒に生姜を絞って入れると身体が温まるじゃないか?」

同じ状況の下でも、同じものを見ているとは限らない。それゆえ、ゆっくりと
相手の考えていること、言葉の意味を確認しながら、理解する必要がある。

ともかく、無事に新年を迎えられたことに感謝!感謝!

2012年1月17日火曜日

そなたは善き人か?・・・・映画評論家風に・・・

2006年のドイツ映画「善き人のためのソナタ」を観た。1989年にベルリンの壁が崩壊する前、強固な共産主義体制の1984年の旧東ドイツの監視社会の実像を描いたものである。
旧東ドイツは、国家保安省(シュタージ)によって、国民の思想活動を厳重に監視していた。シュタージの有能な局員である主人公は、国家に忠誠を誓い、反体制の疑いのある人物を尋問によりいかに白状させるかをいう職務を日々行っていた。
 ある日、彼は、反体制の疑いのある劇作家を監視するように命令される。劇作家と同棲している美しい女優の住居には盗聴器が仕掛けられ、昼夜を通して監視が続けられた。監視を続けていく内に主人公の心に変化が生じていく。戸惑いながら心の変化を受け止めていく主人公の姿に、思わず引き込まれていく。物語は、淡々と進んでいく。
 監視をする主人公と 監視をされている劇作家との間には、直接の接触や会話は一切ない。がしかし、後に二人の間には通じ合うものが生じることになる。それぞれの人生の物語の中に、お互いの存在がひっそりと生きている。
 この映画では、1曲のピアノの調べと 一つのメッセージが印象的だ。
 私たちは、自由に考え行動し会話をすることができる。その自由が奪われた極限の状況の中でさえも、言葉によらず他者と通じ合うこと、心の自由を求めることをあきらめない
人びとが歴史の中に存在したことを、この映画は静かに語りかけてくれる。
 私はこの映画を見終わった後、とても安らかな気持ちになった。自由をより謳歌出来る時代に生きていて、私らしく生きることが出来ることをかみしめたからかもしれない。そして、言葉で通じ合うことをもっともっと大切にしたいと思った。
                                    御 室

2011年12月21日水曜日

嘘も方便?

調停人候補者の竹下です。

人と人とのコミュニケーションにおいて、なるべく嘘はつかないのが良いのでしょうが、
夫婦間に於いては必ずしもそうではなかったりします。

先日、妻と二人で父親予定者向けの「パパクラス」という勉強会を受講してきました。
内容としては、胎児の成長についての講義、抱っこやオムツ交換の練習といったものです。

はじめに、自己紹介があるのですが、一番最初に私の順番がまわってきました。
今日はどうしてこの会に参加されたのですか?という助産師さんの問いかけに
「妻が勝手に申し込んで、無理矢理連れてこられました。」
と正直に答えたところ、周りのお父さんたちが、「うんうん」とうなずく中、
後ろから「・・・あぁん?」という妻の声が。
すると、すかさず「ま、まあ、そうは言っても、ここにこうして出席しているということは、一般的なお父さんたちより、みなさんの子育てに対する意識が高いということですよ!」という助産師さんのフォローが入りました。
他のお父さんたちは、私たち夫婦のやりとりを見て、当たり障りのないことを言っていました。

のっけから雲行きの怪しい感じで始まったパパクラスでしたが、
オムツ交換や抱っこの練習をこなし、メインイベントである「妊婦体験」が始まりました。
これは、砂鉄の入ったエプロン状の重りを装着し、妊婦の大変さを体験することで、
父親の自主的・積極的な家事への参加を促そうというものです。

これも私の順番が一番早かったのですが、重りを装着してみたところ・・・重くない。
自慢じゃないですが、日常における体重変動が4~5㎏くらいありますので、
5キロ程度の重りを身につけても、たいして重いと感じないんですね。
どうですか?という助産師さんの問いかけに「いや~、全然たいしたことないですね。」
と答えたところ、本日2度目の「あぁん?」が発動しました。
ちなみに他のお父さんたちは、
「うーん、お、重いなあ~。これじゃあ妊婦は大変だろうなあ~。」
などと涙ぐましい演技をしていましたが、
奥様方はそれに対して満足そうに反応していました。

そんな具合に怒りを買いつつも、最後におこなわれた「妻に(夫に)して欲しいこと」
というグループディスカッションで、
「こちらから、妻にして欲しいと希望することは、特にありません。
ただ、強いて一つだけ言うならば、つらいこと、大変なこと、悩んでいることあるときには、
夫婦なのだから、一人で抱え込まずに、何でも話して、何でも要求して欲しい。」
と発言してみたところ、周りのウケが良く、妻も満足したようです。

というわけで、私は育児に関することだけでなく、夫婦の関係を円滑に保つには、
あまりストレートに発言しないことも必要とされることまで学ぶことができました。
みなさんも、家族とは仲良くしてくださいね!

2011年12月15日木曜日

ブータンと幸せ

こんにちは。
調停人候補者の衞藤です。

あなたがいて私がいる、とても素敵な視点ですね。

さて、今年のニュースでよかったもの。
ブータンの国王夫妻が来日されました。夫妻が被災地を励ましに訪れ、「かならずまたこの場所へ来ます」と語っておられた姿は、とても印象的でした。
ブータンは国民総幸福量(GNH)の向上を政策の中心に据えているそうです。
夫妻が、日頃から、人々の幸せを心から願っているから、こうしたさりげない言葉に命が宿っているのでしょう。

さてさて、幸福について最近知ったこと。
アラン『幸福論』「幸せだから笑うのではない。笑うから幸せなのだ。」
NHK教育の深夜番組を一瞬見ただけの情報ですが、なかなか核心ついていると思います。

幸せってなんだろう。
こんなタイトルでワールドカフェを数多く企画したら面白いかもしれませんね。

こだまでしょうか

調停人候補者の大竹です。

先日、わが子が通う小学校のPTAの教育講演会に行ってきました。
毎年、さまざまな先生をお招きし、教育に関する講演を行っていただいているのですが、今年は、児童文学者であり、金子みすゞ記念館館長であります、矢崎節夫先生にお越しいただきました。

詩人、金子みすゞさんといえば、震災後、日本中の誰もが耳にしたであろう「こだまでしょうか」という詩を作った方です。
この「こだまでしょうか」という詩にも表れていますように、金子みすゞさんの視点というのは、常に「私とあなた」ではなく「あなたと私」という視点だそうです。
あなたがいるから、私が生かされているのだということなのです。

また、矢崎先生は、こんなお話もしてくれました。
子供が転んで泣いている時、親は、「そんなの痛くない、痛くない。もう泣くな!」と叱りがちですが、子供というものは、先に否定された瞬間、心を閉ざしてしまうそうです。
だから、最初は「そうだよね。痛いよね。でもね、すぐに治るよ。」と共感してあげることが大切なのだと話してくれました。
子供だけではなく、大人だって誰だって同じかもしれませんよね。
いきなり自分の気持ちや考えを否定されたら、それ以上は、話が進まなくなります。
まずは、相手の気持ちを受け止め、その上で自分の気持ちをぶつけてみる。
この双方の気持ちのやりとりの橋渡しをするのが「ふらっと」ですよね。
相手の気持ちに耳を傾けようという視点を持つだけでも、きっと話し合いを進めていく力になるのだと思いました。

あなたが居て、私が居る。
金子みすゞさんの視点は素晴らしいなと感じました。
喧嘩でさえも、相手が居ないとできないのですから。

2011年12月6日火曜日

異文化交流

調停人候補者の中本です。

 私事ですが、最近結婚をしました。
 結婚をして4ヶ月が経った今思うことは、「結婚とは異文化交流である」ということです。

 よく、生まれも育ちも違うと言いますが、生まれは同じでも、長年異なる環境で育った二人が一つ屋根の下で生活を始めるのです。もう、なにがなんだか訳が分かりません。
 毎日、新しい「我が家の流儀」の登場に、驚き、笑っています。
 例えば、甘いと思っていた卵焼きがしょっぱかったり・・・
 もう少し衝突があるかと思いましたが、意外とお互いの良い習慣をとりいれ、少しずつ新しい「二人の流儀」ができあがっているところです。

 以上、おのろけでした。

2011年11月28日月曜日

九州大学 紛争管理と調停トレーニング 応用編に参加しました。

調停人候補者の渡辺です。
 
 11月26日、27日に、九州大学でレビン先生の調停トレーニングに参加しました。

 5月の基礎編に続き、今回の応用編も参加。前日入りして博多でもつ鍋を堪能して、
さてトレーニングを頑張るぞと気合いを入れて九州大学へ向かいました。九州大学の
キャンパスはとにかく広い。本当に迷子になりました。
 
 初日は、調停のロールプレイを2本行いました。調停ロールプレイは、何度か経験し
ていますが、何度やっても新しい発見があります。

 2日目は、サークルという手法について学び、実際にサークルのロールプレイをしま
した。
 この方法と調停との違いは、調停では、当事者間の話し合いが主であり、当事者以
外の人の参加は特別な場合以外は予定されていませんが、サークルでは、事件の当
事者だけでなく、必ず当事者と関係のある人を含めて話し合い、当事者にとってよりよ
い解決をみんなで考えていくことにあります。
 調停では、調停人が話し合いの進行役を務めますが、サークルではキーパーと呼ば
れる人が話し合いをまとめます。
 どうやら海外では量刑サークルという手法で、刑事事件で用いられている模様。
 サークルで話し合いをするメンバーは、必然的に多数になるので、多数の参加者の
意見を引き出しながら、参加者全員が納得できるように話し合いを進めていくための
テクニックが必要となります。
 私は、事件の当事者の利害関係人役でロールプレイに参加しましたが、初めての経
験で、 役を演じることに四苦八苦。とにかくヘトヘトになりました。でも、この手続の流れ
と雰囲気 は感じることができました。

 もう少し博多を楽しみたいと後ろ髪を引かれる思いで、静岡に帰ってきました。